ウェスタンガール さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
祭りのあと
いよいよと言おうか、当然というべきか。
最終学年を前にして、千早、太一、新、それぞれが、それぞれへの思いと向き合ってゆくのである。
それは、否応なく、あるいは突然に訪れる“熱”そのものであり、“苦しみ”である。
そう、「かるたバカ」でいられた時が終わり、自らもまた百人一首の住人と同じ思いの中に生きていることに、一人の人間であることに気付くのである。
もちろんストーリーの中で描かれる“競技かるた”としての面白さは健在ではある。
しかしそれは、爽やかな“青春もの”ではなく、もっと本性をえぐってくるような、いたたまれぬ感情を抱きながらも、決して目をそらさず、いわゆる「刮目せよ」と迫ってくるような内容であった。
この夏は、オリンピックを、それもマイナーな競技をたくさん観戦した。
中でもパラリンピックをよく観た。
引き込まれたのである。
当たり前ではあるが、それはまさしく真剣勝負であった。
そこには、もちろんルールの中でではあるが、相手の弱みを徹底的に突いてくるシリアスな世界があった。
ある意味、命がけな世界であった。
周防名人、原田先生、そしてハンディという意味では猪熊 遥にかぶってくるのである。
話を戻そう。
千早と太一の「かるた部」という祭りは終わったようだ。
しかし、周回遅れ、新くんの奮闘やいかに、ではあるが、文字通りの“あとの祭り”とならぬことを願うばかりだ。
それにしても…、どうなっちゃうのかな^^。