ねるる さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
彩り豊かな世界観に癒される異世界冒険ファンタジー作品。
原作小説未読。上映時間115分の劇場公開作品。
小説『地下室からのふしぎな旅』を原作とし、監督は、クレヨンしんちゃんの映画監督などで有名な"原恵一"が務める。
自分に自信の無い主人公が、ある日地下室から繋がる異世界へ連れて行かれ、危険にさらされるその世界を救うため冒険するファンタジー作品。
とにかく彩りが豊かでカラフルな世界観でした。嫌なカラフルさではなく、自然の花や草、水、雪、人々が生活する上での服や、食器など細部に至るまで柔らかくてあたたかくなるような優しい彩りの美しさを感じました。
骨董屋においてある小物類や、異世界の住居の家具などまで丁寧に描かれて、こうゆう場所に住みたいなって思いながら見てました。特に好きだったのは光の指す綺麗な水の中で魚たちと泳ぐシーン。憧れる。
ただ、物語については主人公の必要性というか存在感が薄かったのが残念でした。心理描写が少ないので、ずっと文句いってるイメージしかなかった、明るいおばちゃんがいるだけで成り立つよなーと思って見てた。
物語のキーキャラの王子についても、存在感がこれまた薄く、重要な人物なのに物足りなさがありました。後半物語は大きく動くけど、世界の危機っていうどデカい軸に対して解決と理由の根拠があっさり展開してしまい肩透かしくらった感じ。子ども向けのファンタジーであれば充分なのかもだけど、もうちょい欲しかった。
声優に関して、松岡美優さん、麻生久美子さん、杏さんなど声優ではなく女優さんが演じてますが、そこまで違和感なく視聴出来ました。
彩り豊かな世界観で、異世界の色んな場所を旅するお話なので目では充分に楽しめましたが、物語の内容に関しては物足りなさを感じました。
内容はイマイチですが、こんな感じの美しい世界でゆったり穏やかに暮らしたいな~って思える、息抜きにはまあまあ良い映画でした。