砂粒と嵐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 2.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
後半よりは序盤のほうが面白かったかも
日本の田舎っぽい閉鎖的な村の因習とそこにある伝統の美しさの二面性、子供たちが無邪気にあらわにする部落差別的な残酷な感情と、それを率先して越えていくのもまた子供たちであること、などなかなか深いテーマに触れていて、物語の序盤の方が面白かった。
後半は恋愛と色恋沙汰にすべてが終始するので若干つまらないと感じた。ただ、終盤あれほどまでに強調されている「誰かを愛する気持ち」が、恋愛の意味、つまりたった一人の異性に向けられるもの、としてではなく、友だちや日常をともに過ごしたみんなや街や海や太陽や、そういうものへの感情を含んだ広義の愛、として描かれているっぽかったので、その点はよかった。
いちばん推せるのは美海ちゃんとその相方のマセっ子のふたりぐみ、本当に可愛い。
石川界人の紡くんも言葉づかいや振舞いが絶妙にかわいらしいキャラクターで好き。
まなかは花澤香菜の声の可愛さでなんとか許せた。
幼なじみグループの間であっちこっち好き合わせるストーリー展開や、グループの性格内訳、エロの扱い方、故郷と青春へのノスタルジーと神聖視の風味などが「あの花」と似ているなあと思ったら、脚本が同じだったのか。でもあの花よりはずっと面白かったし、気持ち悪くもなかった。
美しいSEと音楽も見どころ。