nyaro さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
アニメを考察することに意味がない、という人には関係ない作品です。
アニメのレビューとか考察とか何の意味があるの?という意見がありますが、そういう意見をバッサリとやってしまったのが本作でしょう。というより、アニメの楽しみ方は人それぞれなので、別に考察しなくてもかまいませんが、自分のアニメに対する接し方が分かる作品ともいえるかもしれません。衝撃の作品でした。
本作は新条アカネとは誰か、何者かから始まって、{netabare} 見ている自分または自分の一部であることに気が付く{/netabare}という構造になっていました。
本作の考察は多分いろんな人がやっています。うなずける意見もありますし、それは自分とは違うという意見がいっぱいあるでしょう。ですが、本作の凄さはその考察の熱量です。視点としてSF的な謎、メタ的にグリッドマンや円谷作品などとの関連などの分析があります。一方でキャラ視点、特に新条アカネをどう見たかが一番のポイントでしょう。
正直辛くてみられない人がいるかもしれないくらい、一部の人の内面には切り込んでくるでしょう。私の場合、心も生活も安定した状況で視聴しましたので冷静に見て、感じて、考えることができましたが、そうでない人は沢山いたと思います。特に感受性豊かな人とか、孤独を感じている人ですね。またはひょっとしたら、女性のほうが共感できるかもしれません。ロボットアニメを見られればですが。
ですので、本作に本能的に反発する人も当然でるでしょう。それは防衛本能だと思います。自分の心のうちを見せつけられる恐怖すら感じます。それくらい良くできた話です。すべてストーリーで語られているので、感情の揺さぶられ方が半端ではありません。
さて、ストーリー的には、ハルヒでもありエヴァでもあります。2つのアニメの巨人が描こうとしたテーマをたった13話にきっちり面白くまとめています。内面という意味ではそれ以上と言えます。舞台は…ネタバレになるので言いませんが水泳のシーンとかある有名なロボットアニメとそっくりな設定です。
とにかく、ネタバレすると面白くないし、自分で感じ考えないと意味がないアニメです。ので、是非先入観なしに見てみてください。いわゆるオープンエンディングというやつですね。
ちょっとだけ言うと私の引っ掛かりどころは、{netabare} パスケースですかね。これを六花が買った意味とアンチくんになぜ優しくせざるを得なかったのか。 {/netabare}
あと、なぜEDの学校の映像が実写なのか、ですかね。
そうそう改めて今回レビューを描くのでちょっと確認しましたら、アカネが{netabare} ダイナゼノンのお姉さんが死んだ水門から飛び降り{/netabare}ましたね。ダイナゼノンの方の意味もひょっとしたら考えなおさないといけないかも。まあ、余談ですが。
ちなみにビジュアル的には私は六花派です。