nyaro さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
「長門を主役に」の願望をかなえてくれる最高の2次創作
私は原作の結果を改変したスピンオフ、特に恋愛の結果についてはあまり許容できないのですが、本作はもう自分の願望ぴったり過ぎて、批判など思いもよりません。
数あるスピンオフの中でも、視聴者のIFの願望をかなえてくれるという点においては、最高傑作といえます。
こっちが本編と言いたいくらいですが、涼宮ハルヒの憂鬱、その中でも特に涼宮ハルヒの消失という2000年代最高ともいえるアニメ、ラノベがあったからこその本作です。憂鬱のIFというより消失のIFですね。ですので、もちろん独立した作品とはいえませんし、ハルヒ本編を見ないで楽しめるかといえば不可能ではないですが無理はあると思います。
少なくともハルヒ1期、消失、2期笹の葉ラプソディは見ておく方が楽しめるでしょう。本編視聴が前提なので、スピンオフというより2次創作マインドの作品と言えるかもしれません。
本作についてハルヒを初め超常現象の設定が生きているのかどうかが初め不明でした。涼宮ハルヒの消失の設定をマイルドにしたのかなあと。
なので、10話から11話あたりのストーリーでやっぱり原作準拠でもとに戻っちゃうのか心配でした。
結果的に七夕の話からするとキョンとハルヒの出会いの時のキョンの年齢から言って、これは全員が普通の人という設定なのでしょうね。最終話の夏休み最後の日に宿題終わってないとか言われるとドキッとしますが。
本作は9話までまったりと、少しドジっ娘の長門有希とおせっかいやきの朝倉涼子、そして人の心が分かるキョンが楽しめます。鶴屋さんの出番が多いのも、原作ファンのストレスを見事に解消しています。
そして10話の事件をきっかけに、切ないストーリーに感動したあと、結末に向かって話が進みます。まあ、ここから先は話を話を見ていただければと思います。
もし、長門有希ファンであれば見て後悔はないと思いますし、絵柄は違いますが不思議と本作のテイストとマッチして違和感も感じないし、作画も悪くないので全然OKでした。
なお、長門有希が読んでいた「鋼鉄都市」と「星を継ぐもの」ハードSFで、私のフェイバリットでした。
13話の重要な小物だった「星を継ぐもの」は太古の昔太陽系にあった先史文明を科学的考察で解き明かす話です。もちろん「継ぐもの」で長門の中の話とリンクしていました。
追記 そういえば「鋼鉄都市」に登場する陽電子頭脳を持つロボット、ダニールはシリーズを通じて、人間への理解を深めやがて人間と変わらない存在になってゆく話でした。これを長門が夢中になって読んでいたのは面白いですね。