たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
滅び行く者たちへの鎮魂歌
今更、「源平合戦」の話をするのは「第二次世界大戦」の話をするのと同じくらいむず痒さがするもので、
なぜなら「当事者」ではないからである。
昔話として聞かされた。。あるいは歴史の授業でといった形であり、
僕の世代より若かったりすると尚更だったりする。
しかし、アニメーションという技術で当時の出来事を取り扱う際、歴史的整合性より、当時の人々の感情をよりダイナミックに表現できるという意味では、大河ドラマよりも相性が良いのかもしれない。
しかも、西洋的な「何かを成し遂げて勝利を目指す」ような正にメシア(キリスト)の復活譚より、「人間の命の貴さ、儚さ」を謳う日本の精神性がこの作品をより文芸の域まで押し上げている。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響き有り。
色即是空、空即是色。
何事も始まりがあり、終わりがあるのです。