nyaro さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
キャラと演出が楽しめました。面白いです。
デスゲームは数あれど、主催者がルールを明示し人工的な閉鎖環境で一人づつ殺されてゆく推理ゲームは、類似例はインシテミル(米澤穂信)と極限推理コロシアム(矢野竜王)くらいでしょう。
ただ、この2作と違って殺人事件がおきて、それが「いつ」「どんな方法」で殺されたのか「そして犯人は?」という楽しみ方は薄いと思います。
次に誰が殺されるのか?という興味がまず1つ。そして裁判の過程と理屈(ダンガン)で追い詰められる様子とお仕置きの演出を楽しむという話だと思います。
推理のための材料は裁判の中で提示されるし、そのとき初めて分かる事実が多いので推理小説を読むときのように、引っかかるもを全てを記憶しておかなくてもOKでした。
本当に解かなければならない謎は、この不思議な学園の状況の何が謎なのか?が最大の謎になります。最後にへーという解答はありますし、微妙なヒントはありますが、正直これを細かく拾う必要はないかなあと思います。
テーマ的なものはパズルゲーム的な本作においてはあまり考えなくていい気がします。極限状態における人間の行動…みたいな描写もありません。
ですのでストーリーはテーマ的には深くはないですが、キャラたちの重なり方でエピソードそれぞれがさらっと表面を流すだけではないので、エンタメとしてはかなり面白い話かと思います。
奇抜なキャラデザが少しハードルは高いかもしれませんが、非常に魅力的です。江ノ島ジュンコ最高ですね。モノクマを初めとした過剰なキャラの性格やセリフと演技は見ているうちに、クセになります。ただ、超高校級〇〇という設定が活かせていたかなあ、という気がしました。
血なまぐさいシーンが多いですが、血の色を紫にしているので苦手な人も見やすいでしょう。
本作はいろいろ考えながら見ても面白いし、頭を全く使わないで、眺めていても面白いです。
単純に楽しみたいなら1回みれば十分です。謎を考えたい人は、1回見た後に一応伏線ないかなあと確認のためにもう1度見るくらいでしょうか。
が、見れば非常に面白いと思います。