まにわに さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
○○という男
大河内脚本以外はそれなりに楽しめた。
{netabare}まず気になった点を1つ。11話の、誰の誰に対してなのかわからない批判的な内容。回想にしているからには過去作との比較で、かつては公然とレーシングカーに収まっていたのに、今では僻地で麻薬王の代わりでないと泥棒がレースはできなくなっている現状、餡子の好みと同じで誰にでもいい顔をしなければならない現状を憂えたものと思ったが。終わってみると、言い訳に近かったか。
余談であるが、正月ネタがここにあって、7話後の不二子の置きみやげだから、ちょっと遅めのバレンタインかと思ったが、放送時期が4月からの2クールで、これってどういうこと?
大河内一楼:ギルティクラウンとカバネリ(いずれも数話で断念)がなぜつまらないのか、終盤はこれを探るぐらいのモチベーションで見た。
これらの特徴は --- 設定はする。思わせぶりは上手い。でも、蓋を開けても何もないから、基本蓋は開けない隠しがちな話になる。いざ蓋を開けると、やっぱり何もない。
やるだけやって、まとまらないのか、まとめる必要がないと考えているのか。クズ処理が好きなようだが。抽象的なのはよいが、本気でそれがやりたかったのか、格好つけの逃げにも見える。
だから、今作のように過去作を引き合いにするのは、体のいい隠れ蓑になったのではないか。
仕方のない面もある。
ルパンの秘密が大オチで、このためにはヒトログと不二子がいる。ヒトログには過去作がいる。過去作はもっとしがらみ的な理由だと思ってたから、必要性があったのは評価できる。
不二子については…どうなんでしょう?
15話と終わり4話では、話作りでやらないほうがよさそう(やるならちゃんとやれ)なことをそれぞれでやっていて、これに限らず、それ自体は悪くないがやむなし、というのがとにかく多かった。
ウィキペディアで調べると全肯定の記述がいくつかある。21話と真逆のことを言ってるわけだが、簡単に言うと、全否定してこれを覆して全肯定ということになる。ややいかがわしいのはともかく、試みは買うが、否定に多くの時間を費やしており、これを面白くするのはそう簡単ではない。
本気でルパンを捕まえるなら作品批判をするぐらいでないと、というのは真であろう。
銭形より優秀な刑事を出す代わりみたいなものだから、やるべきことは一緒で、ルパンや銭形並みにキャラを立てる必要があるわけだが、批判前提ならその必要がないのは強みだが、話がつまらなくなる最大の原因になっている。{/netabare}