ハウトゥーバトル さんの感想・評価
2.8
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
Do you know who 押井 is ?
この話はとある少女が吸血鬼に出くわす話
まず言います。本作は押井守という人間について理解してないと、楽しめません。「押井守って誰やねん!」という方は控えたほうが良いかもしれません。もしかするとそういう方にとっては面白くない作品になるかもしれませんから。
さて一見するとコメディ主体の学園アニメ。吸血鬼という使い古されすぎたテーマを今更ながら使用し、ノリと勢いでごまかしている、と言えなくもないです。
これがもし無名の監督と制作チームだったら視聴者はみんな嘲笑を含めた笑いになっていたことでしょう。本当に押井守という人間を知らなければ、本作は「アホみたいに面白くない、まごうことなきクソアニメ」ということになります。いや実際知ってても内容自体はクソアニメだとは思ってます。無理やり解釈したとして「現代の風潮に抗った作品だ!」と評価してもそれはあくまで個人の感想であり、想像妄想の範囲を出ない過大評価となってしまうのです。
しかし、これは押井守さんという大巨匠が作った作品。
私は押井守さんの信者という自覚はありません。本作だって押井さんだから見た、というわけでもなく普通にあとから知りました。とはいえ私だって押井さんの作品が嫌いなわけではありません。なんなら押井さんの作品は好きな傾向にあります。まだ押井作品の全てを見たわけではないので、断定は出来ませんがおそらく私は押井さんのファンの一歩手前、みたいな感じです。
故に私は本作の内容には表と裏、正確に言うなら「私を理解しているなら本作の意味だってわかるでしょ?」と問いかけているような内容。
傍から見ればヤケクソの脚本に思える本作でも、押井守という監督が手掛けているというだけで見方が変わります。
いい加減勿体ぶるのも飽きたので言いますが、いわば「現代の流れを無視する」
かっこいい感じに聞こえるかもしれませんが、要は押井守という男が自分で制作して自分で満足している、いわば自己満です。
現代では転生やゆるふわなどが流行であり、萌えや尊みを求める傾向にありますが、それに逆らった(というと大袈裟ですが、『気にしなかった』というのが正しいのでしょうかね)作品を制作したかったのでしょう。押井という人間は。
非常につまらない作品であり、非常に面白い作品でもあります。
詳しい考察は他の方を御覧ください。とりあえず本作は押井守という人間を理解している且つアニメを相当数こなしている方でないと楽しめないと思います。
あと
作品自体に価値があるため、敢えて本作の星評価はつけません。
総監督・シリーズ構成・原作は押井守さん
監督は西村純二さん。
キャラデザは新垣一成さん
劇伴は川井憲次さん。ガンダムOOの方ですね
アニメ制作はDriveさん。Actorsの所ですね
「本作が放送(配信)されて一番満足したのは誰だったか」
ということで。