螺旋常連からくり剣豪 さんの感想・評価
3.1
物語 : 1.0
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
正直言ってやや微妙
異世界無双が多数を占めるなろう関連作では異質な、正統ファンタジー作品の2クール目です。11話までの振り返りはしないので、1クール目を観てから視聴することを強く推奨します。
チート特典とかではなく、最初から才能自体はあるものの自分の努力で力を開拓していくのが他のなろうファンタジーとの明確な差異であり魅力の一つ。下手なご都合主義に頼らず、しっかりとした過程を踏んでストーリーが進むのはなろうというよりはロードス島戦記やアルスラーン戦記に通ずるものがあります。
ストーリーは基本的にファンタジー的なものではなく、基本的には86と同様、人と人とのエピソードを展開に起こす、いわゆるヒューマンドラマの傾向が強いです。様々な問題や仲間との衝突を経て、ルーデウスたちが成長していくところが、この作品の醍醐味でしょう。
パウロとルーデウスの再会を描く16、17話は特にその点において秀でていたと思います。
難点は序盤から続く下ネタとファンタジーらしい展開が少なく、エンタメ性に乏しいという点でしょうか。真新しさも薄め。よくある展開で纏まってるので意外性はほぼ無い。最新話までそんな調子ではあります。
下ネタ要素についてはルーデウスの前世要素が足を引っ張り、彼に愛着を持ち難い要因になり得るかと。私は物語を楽しむ上で過剰に描写されるこの要素はちょっと要らないかと思っています。
もう一つのエンタメ性の低さですが、このアニメは基本大真面目にシリアスなストーリーを展開していくので、ギャグ要素などは少なくケレン味には欠けます。世界観自体もよく低評価されるなろう関連作と大差無く、良く言えば分かりやすい、悪く言えばありきたりです。
結局のところこの作品も他と同様、あくまでキャラクターの強い魅力で魅せているので、そちらを重視していればこうした点は気にはなり難いでしょう。
戦闘シーン自体は滑らかなものの、相手はちんけな悪人やモンスターばかりでしっかりとした敵対勢力との対立は現状しておらず、数自体も少ないのでバトル作品として楽しむのも正直微妙なところです。ルーデウスが強いという設定はこのせいでそこまで活かされてはいないです。
しかも強い割に格下相手によく窮地に追い込まれるのでカタルシスとはとにかく無縁。そこまで異世界無双作品に反目しなくても、とは思います。
あとは展開の意外性には乏しい。まあそうなるやろ、な展開が多く、他作品と比べて新展開になっても驚きはそこまでないです。意外なのは20話に出て来たロキシーフィギュアのエピソードくらいですかね。まあその分脱線とかはしないので一種の安心感はあります。
作画や音楽は全体的に良質。作画は時々角つきますが、気になるというレベルではないでしょう。
個人的にはヒューマンドラマとしては傑作、ファンタジーとしては現状佳作といった評価です。
21話視聴
作画は確かに凄かったですが、戦闘に入るまでの流れがちょっと酷い。実力者のルイジェルドやエリスがびびり、魔眼も異常をきたすような明らかにヤバい奴に気さくに話し掛けるルーデウスに違和感がありました。
結果圧倒的な実力差に屈して殺されかけたわけですし、シーロン王国の時からそうですが、ルーデウスは得体の知れない奴相手にいくらなんでも不用意に立ち回り過ぎな気がします。結果論ですが、ヒトガミのことを喋らなかったらあの様子からしてオルステッドにはおそらく襲われなかったでしょうし、スルーする選択も十分できたはず。
慎重ではなくなった代わりに迂闊さが目立つようになったりと、本来ならプラス要素になるはずのルーデウスの成長要素がずっと裏目に出ている気がします。
私のレビューについて言及している方のレビューを拝見しました。
アニメはアニメで楽しんでいるので原作見ろと言われても困ります。しかもまだそこまで思い入れも無いので。
伏線ばら撒いてるんですとかまだ序の口だとかも、伏線を回収する先の話がどんなものかも知らないので知ったことではありません。この作品のレビューに限りませんが、私はあくまで今の話までを見て良いところ、悪いところを純粋に評価しています。
3歩進んで2歩下がる。そういうストーリーを軸にした作品があるのも知っていますし、レビューはまだしていないですがその手の作品も評価してはいます。無職の一部が自分の肌に合わないことを素直にレビューしているに過ぎません。
あと、頭空っぽのご都合主義作品だけ楽しんでれば良いだとか、そうやって他人の好みを貶すのは感心しませんね。
私のレビューに対して言っていることは分かるところもありますが、好きな作品を単純に貶してくるだけなのは正直言ってカチンときました。
このアニメにしっかりとした設定やストーリーラインがあるのは認めています。
実際、私は無職をそれなりに難点はあるとは思いつつも、面白い作品だとは思っています。
戦闘メインではないこともここまでの話を観て大体把握しているつもりなのです。このレビューでは戦闘単体の評価をしているだけです。私自身、戦闘描写のある作品では主人公と魅力あるライバルとの名勝負を期待するので、そこも肌に合わなかった部分ではあります。
自分の評価が完璧なものではないことも理解しているので、いちいち揚げ足を取ってこなくても結構です。
全話見て
似たような御涙頂戴の話の繰り返しで正直飽きてきました。ちょっとうだうだやりすぎですかね。ルーデウスがスペック的に強い割には力を持て余しているし、いちいち過去のトラウマをフラッシュバックさせてウジウジしまくるのでいい加減癪に障る。それだけでなく一度終わった種類のトラウマでさえ何度も何度も蒸し返してウダウダやるのでそこがキツい。そうした短所を補うために賢いかと言えば別に賢くもないし。風の噂で聞いたんですけど、今後も教訓も活かさず同じ失敗を繰り返してうじうじするんですよね。別にうじうじするのは良いんですけど、一度失敗したことを繰り返すのはただの愚か者ですよ。