蒼い✨️ さんの感想・評価
2.8
物語 : 3.0
作画 : 2.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
癒やし枠…なの?
【概要】
アニメーション制作:EMTスクエアード
2021年7月7日 - 9月22日に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、「小説家になろう」に連載されていた(削除済み)web小説を
ブレイブ文庫(一二三書房)で商業化したライトノベルで原作者はケンノジ。
監督は、佐藤まさふみ。
【あらすじ】
現実世界の社畜生活に疲れ切っていた24歳の青年の桐尾礼治(レイジ)は、
いつの間にか異世界の森にいた。
満員電車、嫌な上司など仕事の憂鬱さからの解放に喜ぶレイジは、
異世界転移のお約束で自分のステータスを確認すると、
スキルは「鑑定」「創薬」で完全に生産職。
森の中で出血して倒れていた狼に、
思い通りの薬のレシピが頭に浮かぶ、
「創薬」スキルで作成したポーションを飲ませると、
狼は少女の姿になってレイジに懐いてしまった。
その、人狼少女ノエラと共に町に着いたレイジは、
自家製ポーションの卸先になった雑貨屋から格安、
否、タダで住める訳あり物件のボロ家を紹介してもらい、
その家の自称守り神で幽霊のミナを入れて3人で住むことになる。
その家を改装してドラッグストアをオープン。
これは、お悩みごとをお薬で解決する「キリオドラッグ」の物語である。
【感想】
↑上に書いた序盤の展開が全部カットで、
まるで1話目を飛ばしたかのようなスタートで変な構成だと思っていたら、
回想という形でノエラとの出会いが最終回に、
ミナとのくだりは第8話にくっつけてたのですね。
ていうか、アニメしか見てない人に不親切というか、
自分が知ってることを相手も知ってるという前提の構成は、
シナリオライターとしてどうなんですか?
毎回、ノエラのモフモフしっぽを振っておけば良いだろう、
と表面的な萌えで誤魔化す適当さと共に、
良い作品にしようという熱意が感じられなかったり。
話としては、のんびりした世界で、
ドラッグストア店主の主人公のレイジが依頼を受けて、
どんな目的の薬でもレシピがわかるチート能力で、薬を作って解決!!
無い素材は集める必要がありますけどね!
異世界転生した医者が前世の医学知識をつかって、
転生先の人々の生命を救う「異世界薬局」とは、かなり違いますね。
パターンとしては、
ドラえもんというよりキテレツ大百科+ハーレムでしょうかな。
現実にある医薬品、栄養剤、化粧品、加工食品、工業薬品から、
科学的にありえない魔法のような効き目の薬まで何でもあり。
んでもってみんなハッピハッピー!!レイジさん凄い!!
毎回調薬シーンがお茶飲んでたり包丁で材料を叩いたりしてるバンクですが、
あれ全然面白くないですね。
アニメの主食は獣娘などのさまざまな美少女キャラで作品の癒やし成分。
基本的にはギャグアニメで、カワイイを楽しむもので、
深く考える要素が皆無なアニメだと思います。
さて、全話見終わって思ったのですが、
このアニメは誰に見て貰いたいのだろう?との疑問。
まったりスローライフを名乗るからには、世界観を大事にして欲しいですね。
風景などの描写にこだわってそこに住まう人間の生の喜びを描いて、
その世界に住んでみたいという憧れを抱かせるのが、癒やし系アニメ。
ですが、これでやっていることはテンプレなろう世界で、
レイジがサラリーマン生活なんてイヤイヤうんざりだ!
からの異世界で女の子たちに囲まれてのハッピーライフは単なる現実逃避。
スローライフってこんなんでしたっけ?
転移前の社畜時代のレイジについて具体的には特になにもないですし、
レイジがスキルを与えられた現地人設定で問題ないですね。
現地人がブラック環境からホワイト環境に移籍する話とか、
なろうにはたくさんありますしね。
結局ね、設定は既製品の使い回しでシチュエーションづくりの方便で、
作者は何も考えてないんですよ。
キャラは可愛目にしてますけどひとりひとりが薄いですし、
単なるギャグアニメとして…程度でしか無い。
作画もリミテッドアニメで例えば薬を飲む動作など適当で良いとは言えない。
これを楽しむには多分、普段は脳が疲れていて、
アニメを見ている間は余計なストレスを感じていたくない!
というレイジ視点で観られる人向け。
まあ、クオリティを求める作品でもないですし、
観る方も気張らずにギャグを愉しめばいいやって感じで、
そんなにムキになるものでもないかな?と思わないではなかったですね。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。