ナルユキ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アルカリ電池で悶えてるモノクロームちゃんがお気に入りです
『とらドラ!』のみのりんや〈物語〉シリーズの羽川翼など昔から活躍がめざましい声優・堀江由衣さんの主演作品。モノクロームのデザインは色違いの初音ミクのようであったが────
【総評】
あのアイドル声優の声をVOCALOID風に加工だと……!?堀江由衣を使う意味がまるで無くて、逆にそれが良い(笑)主人公がアンドロイドという設定の下、初音ミクなどをイメージしたであろう加工された声の演出が本作の独特な世界観を感じられるポイントとなっており、そんな機械的な声でしゃべるミス・モノクロームに独特の可愛さが生まれている。
ただ内容は非常にシュールだ。内容を全く調べずに観始めると驚くくらいシュールなネタの数々が1話5分という尺の中で淡々と描かれており、その淡々とした内容が機械的な声のモノクロームの可愛さと相まってなんともいえない不思議な空気感を醸し出している。
ネタも予測できないものが多い。 {netabare}全財産奪われたかと思えば、コンビニのマネージャーをアイドルマネージャーとして起用して仕事を取ってきてもらったり、それが全部マネキン代わりの仕事だったり……そこはまだシュールなネタで通るのだが、EVOLTAの単3電池を使うとルンバと合体して宇宙人を撃退するという超展開も時折描写される。 {/netabare}
毎話のように予測のつかない展開を1話5分という短さで見せてくれるのがちょうどいい。シュールギャグのようでいてSFアニメのようでもあり、本人の望む通りアイドルアニメでもあるような、なんともいえない独特なストーリー展開によるモノクロームの日常描写は爆笑するわけでもない、ものすごく萌えるわけでもないのだが不思議とハマってしまう魅力がある。
{netabare}後半になるとロコドルらしく徐々にテレビ出演のオファーが仕事として入ってくるのだが、「モット前ニ出タイ!」という願望の下、役をわきまえずに暴走して悪目立ち、挙げ句に番組を台無しにしてしまうといった失敗オチが増えるので共感性羞恥を感じやすい人には後半しんどいかも知れない。 {/netabare}そういう意味でもストーリー後半の話は当たり外れが大きいのだが、短編アニメと割り切れば最後までそこそこ楽しめる作品ではある。