nyaro さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
SFからラブコメ、そしてヤンキー根性物へ
本作について非常に面白いということについては異論がありません。ただ、1期目で超ハードSFだと思ってみていたら、2期目でラブコメ、そして映画でついにヤンキー根性物になってしまいました。
やられそうになると「オラオラオラー」とすごいパンチで撃退して、また敵が来ると「どりゃー」と今度はキックでやっつける、みたいな。で、ピンチになった主人公をヒロインが「危ない!」で助けて、最後は「うぎゃああああ」で気合いでどうにかする感じですね。
ストーリー的には2期の時に予想した結末なので、いい意味での裏切りがありませんでしたが、他の結末はちょっと無理でしょう。ですので、迫力はありますがある意味安心して見られました。
SF的には衛人や兵器その他の技術すべて舞台装置になっていてその点はちょっと残念でした。
そうそうクマさんはそういうことだったんですね。ちょっとびっくりしました。
CGについて。恐らく技術的には相当進化したのでしょうが、1作目の方が見やすかった気がします。目新しさもあったのかもしれませんが、ちょっと不気味の谷という感じではないですが、かなり高いレベルで中途半端だったのかもしれません。特に初めの10分が顕著でした。後半1時間は若干見づらさは残りましたが、慣れたせいか普通に見られました。
テーマについてですが、最後のオチですが、愛の部分です。{netabare} つむぎの一部が残っていたのは良いのですが、人格転移ではなく残っていた一部を培養して星白と融合させてほしかったです。
というのは人格転移はどうしてもアイデンティティ同一の問題がでます。もともとのつむぎが死んで、そのコピーを星白型の人間にペーストした、という場合、つむぎも星白も両方本物では無いということです。 {/netabare}
ここだけ引っ掛かりました、というか残念でした。転移と移植。ほんのちょっとの差なんですけど満足度が全く違いました。
という訳で、1作目ほどの衝撃はありませんし、最後は根性物になってしまいましたが、手に汗握る面白い映画でした。シリーズ通して満足行く作品でした。