yuugetu さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
質は高いがアンパンマン映画としては異質。小学生以上のお子さんと見てください
2009年公開のアニメ映画。
川越淳監督作品なので視聴してみました。
一言でいえば、典型的な小学生向けのロボットアニメの趣きです。
アンパンマンの映画としては異質の一言。
{netabare}
幼児向けとしてはテンポが速く、中身が詰まりすぎていて息つく暇がなく少々激しすぎるなあと。
ダメージ表現も未就学児向けとしては強すぎますし、だだんだんの自己犠牲のようにも見えるラストは私にはちょっと…。戦えない人達が無差別に襲われる展開には個人的には抵抗があったのも事実です。
ナンダとルンダのインタビューで川越監督ご本人が「だだんだんの映画では、内容というより映像面でやなせたかし先生に叱られた。小学生の子には人気だったけれど小さい子供達は怖がってしまったようで、表現を間違えてしまった」と仰っていますがその言葉の通りの作品です。
本作は映画ですから、幼児が暗い館内で長時間見るにはもう少し優しい内容と明るい映像の方が良いだろうと思います。実際川越監督は次回作からはしっかり問題点を修正し、明るく楽しくを貫いて制作した作品ではやなせ先生に褒めてもらったともありました。
こういうのは感性の問題ですからね。叱られても直せない制作者はいるでしょうから、その点は流石のベテラン監督です。
ですからきっと小学生以上のお子さんであれば楽しめるのではないかと。作品自体の質は物語も作画も音楽もとても高いです。
きららとアンパンマンが出会う直前、アンパンマンが朝日の湖の上を飛ぶシーンがあります。そのシーンは明るく綺麗で、映像としても工夫されていて素晴らしいです。
アクションについては申し分ない…というか絵柄がシンプルな分凄いですね。なんだかすごいなあとしか言えない(笑)。
{/netabare}
小学生以上のお子さんと楽しんで欲しい作品です。
(2021.10.9)