栞織 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
美術系大学の裏話が満載
なんとか配信のものが見られそうです?まったく配信が見られないと思って、原作漫画を現在出ているところのものまで買って読んでいます。美術系の大学にいた事もあって、話がすごく親近感です。ただ私は東京芸大ぐらいすごい芸術系のところにはいなかったので、知らない話が満載で、まったくの門外漢に近いです。とにかく語られる話が、私のいるレベルとはひとつもふたつも上の世界なので、漫画はもう平伏して読むといった感じだったので、このアニメ版がどうなるのか、本当に興味津々です。
アニメ版はただ、原作漫画のタッチを再現しているとは言えませんね。原作漫画はビートルズの映画「イエローサブマリン」のような、軽妙でアドバタイジングなペンタッチの作風だったのですが、このアニメではいわゆる普通の美形作画で通しています。一般人にはその方が見やすいかと思いましたが、少しそこが残念でした。
シナリオはほぼ原作通りで、丁寧な滑り出しです。OPの曲は山下達郎さん風だし、今期一番押しの作品かもしれません。願わくば八虎が大学卒業後まで描いてほしいのですが、それは無理でしょうか。
第12話(最終回)まで見て…
全体的に原作通りの群像劇だったと思います。予想通り芸大合格のところまでがアニメ化でしたね。途中熱海でしたか、二次試験の前に男の娘のキャラと行くあたりは、原作よりも実際の高校生の感じがよく出ていたと思います。原作ではあそこはよくわからなかったですが、アニメではすんなり理解できました。
ただテーマとして打ち出したいものがはっきりしていなくて、単なる芸大受験話以上のものにはなっていなかったのが残念でした。しかし受験の頃はこういう事を考えていたかなという、自分の回想と重ね合わせて見ていられて、それは本当に懐かしかったです。またこれから芸術系を受験するような若い人に、いい指針となるアニメだったと思います。こういったアニメや漫画が存在する今の若者たちは、本当に恵まれていると思います。