nyaro さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
上位存在である巨乳JKに承認される癒し、と定義してみました。
月曜日というのがポイントなんでしょうね。月曜日ということでこれはメンタルの話であると分かります。月曜日の憂鬱。ブルーマンデーですね。原作に青版があるのは偶然ではない気がします。
女子高生の巨乳に触れるというテーマはもちろん濃厚なリビドーを感じますが、そういう消費の仕方より、本作はむしろ承認欲求の話の気がします。
モテない男にとって女子というのは格上の存在です。それが女子高生で巨乳で可愛いというなら雲の上の存在です。本作のヒロインはまさにそういう上位存在です。そのヒロインから認められる。これは女性にコンプレックスを抱く男からすれば最大の「許し」=「承認」となるわけです。
こういう理由で、性的なコンテンツとして本作を消費している男性は少数派なのではないでしょうか。どちらかといえば「癒し」を求めていると思います。本来女性が隠し、接触を拒む部位を無防備にあてられるという「認められた感」こそ、本作の正体なのでしょう。また、巨乳の乳房の柔らかい感触のイメージや視覚的な丸みが癒しにもつながっているのでしょう。
もちろん女性の乳房に触る話なので女性からみると、不快な性的なコンテンツだという批判もあるでしょう。そして、性的に本作を消費している人もいるでしょう。ですが、本作の制作意図はクリエーターサイドも消費する側の男性も「承認による癒し」という共通認識があるのではないでしょうか。つらい月曜日だけど、妄想で乗り切りましょう、と。
柔らかな色調と丸味を帯びたキャラ造形(ちょっとヒゲを剃るのヒロインに似ているのもポイントでしょう)。そして自分に置き換えられるように主役の顔を見せない演出。これで皆で癒されてください、という事だと思います。
追記 三島由紀夫の「真夏の死」に収録の「翼」という短編に、電車の中で少年少女が背中合わせでお互いの感触に驚き、特別な感情を抱くという話がありました。もしかしたら、本作はそれを意識している?
また、どこかユーチューブか5ちゃんかなんJかしりませんが「女子高生に隣の席に座られたときの認められた感」みたいな記事がありました。まあ、そういうことなのでしょう。