あかえる さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 1.5
状態:今観てる
極端な 予想通りと 予想外(論外)
さて、以前2021年夏、波乱を呼んだアニメとして「探偵はもう、死んでいる」をあげたばかりですが、最近になって、第二の波乱アニメが生まれてしまいました。それがこの「ひぐらし卒」です。
まずこれは、2006年より続く惨劇ミステリーアニメ「ひぐらしのなく頃に」シリーズの最新作である「業」の続編です。そのため、このアニメを見る前に、ひぐらしの事前知識及び「業」の試聴を強く勧めます。さて、「卒」内容としては、「業の答え合わせ、そして物語の完結」がメインになっています。言わずもがな、ひぐらしシリーズで非常に重要になるアニメです。
,,,,,,しかしこのアニメ、14話放送後に、ひぐらしファンから非難の声が絶えず、「けもフレ2の再来」とまで言われる始末です。どうしてそうなったかを踏まえながら、レビューを開始します。
さて、「業」の終盤にて、黒幕が沙都子と判明したその後、「業」の惨劇の真相が、沙都子視点で解明されます。ここの内容については、特に最初のレナの発症は意外性が強く、レナの家庭事情を知ることもでき、大変興味深いものでした。その後も魅音、大石などがどうして発症したかがわかっていくのですが、この時点でガバを感じます。
まず「業」の4話ラスト、なぜ圭一の首が痒くなったのか。発症したのはレナなのに、彼にその傾向が生じる理由は特に掘り下げられませんでした。後は沙都子の拳銃について。彼女は2番目の世界線で銃を購入しますが、その後の世界線でも当たり前のように銃を持ってます。もしかしたら毎度同じ世界線で購入してるかもしれませんが、それならそういう説明が欲しいところです。
ともあれ、そんな感じで答え合わせが続くのですが、終盤に差し掛かると、我々にある不安がよぎります。それは、「このシリーズ本当に『卒』で終わるのか?」ということです。というのも、「業」はたっぷり24話あったのに対し、「卒」は15話しかないためです。そして結果からいうと、このアニメ
答 え 合 わ せ に 13 話 も 使 っ て ま す
要するに、「業」のその後の話にたった2話しか設けてないのです。話が進むほど、我々視聴者は不安しか感じません。
そして14話、ついに、惨劇は起こりました
{netabare}ついに化けの皮が剥がれた沙都子は、梨花と喧嘩を始めます。しかしその内容が、「業」から薄々思ってたもののしょうもないのなんの。そもそも沙都子は「ルチーアに行きたくない」「梨花と一緒にいたい」この2つを叶えるために惨劇の引き金となったのですが、それに対して梨花は「あんたが勉強すればいいだろ」と返答。うーんしょうもない。
その後梨花は、羽生の置き土産「繰り返しを絶つ刃」で攻撃するのですが,,,{netabare}急に梨花が巫女服に変化し、それに応じるよう沙都子も巫女服に変化。さらにそこからドラゴンボールのようなドッカンバトルを始めやがります。もう監督の「どうにでもなーれ」という清々しい意思すら感じます。それが一通り終わると、今度は「シン・エヴァ」のように場面がコロコロ変わりながら、剣の取り合いが始まります。もちろんこの14話では、レナたち雛見沢四天王は蚊帳の外。そしてラストは梨花が沙都子を斬ろうとして終了します。{/netabare}{/netabare}
はい、伏線も考察もクソもあったもんじゃないです。このひぐらしシリーズは次で最終回ですが、もうここまで来たら、これまでのひぐらしの全てを何もかも捨てて、アホみたいなラストも一周して見てみたいかもしれません。
ひぐらし卒、最終話視聴しました。感想としては、「これでよかったのかな,,,かなぁ?」って感じですね。
素直に言ってしまうと、最後の〆かたは僕が好きなやつでした。まず結論から言ってしましますが、{netabare}
最後は梨花と沙都子はルチーアと雛見沢、別々の世界で過ごすことを決め、惨劇のない世界で人々の日常が描かれるという、ジョジョ4部みたいな終わりかたでした。
これだけ聞くと案外悪くないと思うかもしれませんが、いかんせんそこまでの過程が酷いです。あんなに互いに依存しあって、前回までドッカンバトルしてたのに、圭一たちに諭されるとなんか仲直り?ムーブになって解決?した感じですね。話が進むまでに13話も使っといて、14話の世界観無視な戦いの末がこんなあっさりだと、納得はやっぱり難しいです。なんせあんなに惨劇で人殺してた沙都子に全然お咎めないので
また、これは余談ですが、意味ありげに出しときながら回収しなかった伏線も多いですね。具体的には
・前述した圭一の発症疑惑
・突如エウアに言われたループのルール
・消滅した光沙都子 など
こんな感じで、全体的に見ても粗が多すぎる作品でした。
{/netabare}
結論ですが、最終回の有終の美にしたいがためか、過程の粗が多すぎた作品でした。
因みにですが、作画は本当に凄いです。ここまで散々いいましたが、令和の作画でひぐらしが観れる点では価値は十分だとは考えます。