ひろたん さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
システムのバージョンアップ VS 生きると言うこと
1話は、まぁ、よくある話って感じでそこまでピンときませんでした。
なるほど2話の世界観大転換。これがこのお話の最大のネタなのですね。
パノプティコン的システムがバグの監視と除去をするのはよくある話です。
この物語の面白いところは、そんなバグにスポットを当てたところです。
1つめは、パラダイムシフトや進化にバグが必要だと言うこと。
通常、完璧なシステムを目指したときバグと言う不確定要素はいりません。
しかし、その不確定さから生み出される何かを無視できないと考えています。
2つめは、強固なシステムをつくるには、バグが必要だと言うこと。
{netabare}実は最大の黒幕であるシステム自体がバグを容認していました。{/netabare}
バグを消去するもの、それに抗うもの両者の行動それ自体がシステムの一部です。
その行動の結果、強固なシステムが作られるのだと。免疫力のようなものですね。
この2つの要素は、システムにとっても、人間にとっても重要なことです。
しかし、決定的に違うことがあります。
システムは、あまねくデータを保存し変遷の時が来るとバージョンアップします。
でも、それは、物事の結果をうけて変わっていくだけのものにすぎません。
しかし、生きると言うことは違います。
自らの意思で変えていくと言うことなのです。
主人公のカブラギは、それを少女ナツメから教えられました。
そして、この世界に立ち向かったのです。
お話の展開は少し平凡に感じてしまいました。
でも、メッセージは、はっきり伝わってきたのでよかったと思います。