ミュラー さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ようこそ、紅華歌劇団へ!
どう見ても宝塚歌劇団をモデルにしている紅華歌劇団。
原作からしてとても良い物語なんだろうと思う。
アニメ化で魅了されているポイントは、各キャラクターがとっても
感情移入できる点。主人公さらさはもちろん、
ならっちの抑えた声質がとても良くて、性格を良く表している。
話そのものは、100期の予科生の1年間を描く物語。
さらさチームというか、友人それぞれに深堀がされる。
これがまたいい。
体形を気にして吐き続けた山田さん。些細なことで喧嘩した双子の沢田姉妹の話などピックアップ。
ピックアップされたキャラがエンディングを歌う。
歌詞も映像も差し替わる手間の入れよう。
特筆したいのは第8話。まるまる星野薫の過去話。おそらく全体の話の流れには全く関係ないだろう。
{netabare}
それがまたとんでもないレベル。
近づき難い雰囲気のあった薫の素顔を見ることができて、キャラの深堀のお手本のような回だった。
こういうことができるのが、このアニメの非凡なところだろうなあ。
恋する薫のなんと美しいこと!そして彼の逆転サヨナラホームランを見て号泣する薫のカワイイこと!
この奇跡のホームランが無かったら、薫の紅華合格は無かったのでは。
どれだけ勇気をもらったことか。
大事にしていた日傘を投げだして、表現力が足りないと言われ続けた薫の感情表現。
きっと何か振り切れたのだろう。
お茶やつり革の揺れで心の揺れを表現したりと、何気ないけど素晴らしい演出。
{/netabare}
これだけの演出ができるアニメ!鳥肌ものです。嫉妬しちゃいます。
最終回までほとんど完璧な内容。間違いなく傑作アニメの1つ。
1点だけ要求言わせてもらうと、このアニメのエンディング、いかにも歌劇風で大好きなんだけど、最終回だけ流れなかったこと。
せっかくの杉本さん回だったのに・・。
まあ、贅沢な要望ということで。