ようす さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
復讐と陰謀に絡めとられた少年の、気高き魂の行方は。
つい先日、黒執事が連載15周年を迎えましたね♪
おめでとうございます^^
1期で物語が完結したと思っていましたが、
これは1期の続編となっています。
原作とは関係のないアニメオリジナルキャラクターが、
もう一人の主人公として新しく登場しています。
全12話です。
● ストーリー
イギリスの名門貴族・ファントムハイヴ伯爵家。
その当主はシエル・ファントムハイヴ。
まだ幼い当主の彼には、
有能な執事、セバスチャン・ミカエリスがついている。
料理、掃除、身の回りの世話まで、
なんでも彼一人で一流にこなす。
完璧すぎる彼に周囲は驚き、
そんな周囲に対してセバスチャンは冷静に告げる。
「私はあくまで、執事ですから」
「ファントムハイヴ家の執事たる者、このくらいできなくてどうします?」
初めは1期の終わりとのつながりが見えず、
時系列や世界線がわからずに混乱しましたが、
とりあえず1期と同じ、
いつも通りなシエルとセバスチャンの日常。
たとえピンチのオンパレードでも、
セバスチャンにかかればなんともなし。
なんでもできすぎて、もう何ができても驚かないよ。
笑ってしまうけど。笑
ただ解決するだけじゃない。優雅に、気品よく。
伯爵家の執事なのですから♪
5話あたりで、
1期からのつながりとシエルの現状がはっきりと語られました。
2期の大きな特徴としては、トランシー伯爵家の当主であるアロイス・トランシーと、その執事であるクロード・フォースタスが登場します。
この二人はシエルとセバスチャンと同様の関係。
つまり、悪魔とその契約者です。
つらい過去を持つアロイスという人物について。
それに加え、シエルを巡るクロードとセバスチャンの争いが2期の見どころとなっています。
2期もお話はきれいにまとめられていますが、
私は1期の終わり方のほうが好きだったなあ。
2期の方がハッピーエンド色は強いので、
こちらの終わり方のほうが好きだという方がいるのもわかります。
2期の終わり方がセバスチャンにとって幸せなのか不幸なのか、
どちらで捉えるかでも、変わりそうですけどね。
1期で十分物語としてまとまりがあったのに、
わざわざ2期を作ったのは、やはり人気があったから?
オリジナルキャラを用意して、
物語にもそれなりに見ごたえはありましたが、
私の中では“おまけ続編”という印象でした。
1期の美しいラストを覆してまで製作されるべきものだったのかは、
やや疑問が残っています。
● キャラクター
1期に引き続き、
シエルとセバスチャンの関係は安定です。
偉そうでわがままなシエルの要求に、
完璧に答えていくあくま(悪魔)で執事なセバスチャン。
シエルの周囲の人たちも、
シエルを愛していて、温かいです。
対して、
2期で登場したアロイスがひどい…。
彼の生い立ちを知ると仕方がないと思うところはあるのですが、
彼の乱暴でわがままな性格がどうも好きになれませんでした。
彼と比べると、
シエルが優しい人に見えるから面白いですね。
普段はぶっきらぼうなシエルの優しさが、
はっきりと浮かび上がってくるw
新執事のクロードは眼鏡イケメンキャラでしたが、
私はセバスチャン派でした。
2期で天使なのは、
アロイスの弟のルカだけです。
ルカの笑顔、可愛すぎる…。
● 音楽
【 OP「SHIVER」/ the GazettE 】
1期と似た雰囲気のOP。
ヴィジュアル系バンドの曲、
この作品には合いますね^^
【 ED「Bird」/ 松下優也 】
OPとは反対に、
こちらは優しい曲。
包み込む愛を連想させます。
包み込まれているのは、
シエルなのか、アロイスなのか…。
【 特別ED「輝く空の静寂には」/ Kalafina 】
最終話など、山場となる回で使われたED。
私はこの曲が一番好きでした。
● まとめ
セバスチャンのイケメンさとありえない芸を楽しむのが、この作品のユニークポイントであり、
シエルの復讐に関わってくるところがシリアスポイント。
このユニークさとシリアスさのバランスがよいと思う作品ですが、
今回はシリアスの方にやや傾いていたように感じます。
もちろん、ユニークポイントもちゃんと描かれていて、
そこは楽しませてもらいました^^
原作を読んでいないのでアニメでのみの印象ですが、
この作品は1期で満足かも。
1期だけでは物足りない、もっと見たい!という方に向けた2期かなと思いました。
3期は2期とはつながりがないようなのですが、個人的にはその方が楽しめそうなので、そのうち3期も見てみたいと思います。