螺旋常連からくり剣豪 さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
さすがは令和最強クラスと言わしめたクソアニメ、格が違う
日本アニメーションのさらなる世界進出と、大層な目標をもってして作られた本作ですが、その出来は昭和平成令和と続くありとあらゆる日本アニメの中でも最底辺のレベルに位置します。
1話から3話くらいまでは前田ソードや侍だの忍者だのをキャラクターたちが超速理解していくのを除けば比較的まともなんですが(作画や演出はアレですし、この時点でも他作品と比較すれば、まともとは言ったもののシナリオもそこまで大したことありません)、4話の雪之丞、メテオラ登場回からシナリオもガバガバになります。
そこからは気が触れそうな超展開の見本市。
顔面ドアップ作画に口パクだけで動かない紙芝居、ps2レベルのジビエのCGと、見た目だけでクソ要素の役満ですが、これはまだ序の口です。
明らかに尺不足になっているのに必要の無い回想(歴史の勉強になるだのと皮肉られているシーン)やテンポの悪い日常会話に尺を割き(トマトカレーとかカツカレーとかカレーとか)、一番描写すべきであろう雪之丞vsジビエ化したキャスリーンママの戦いは丸々カット。相打ちになって死んだ結果だけを残していきました。
主人公の千水は肝心なところでノックダウンしていて基本役立たず。
常時戦線に参加する相方の兼六の方がなんだかんだ主人公らしいです。
極め付けは11話のヨシナガ博士。今までメテオラは何回か現れているにもかかわらず、仲間たちにその正体を知らせず、いざ彼らがメテオラを倒してしまうと責任を全て擦りつける形で逆ギレ。自らとあやめをジビエ化して襲い掛かってきます。
メテオラが倒され、べらべらと私たちは宇宙人だの地球に流れ着いただのそれらしい伏線も無しに意味不明なことを言い出してからのこの一連の流れは擁護不能のクソさを誇っています。笑えはしますがまともに見ると間違いなく気が狂います。
ヨシナガ博士を除いても魅力を引き出せているキャラがいるかと言ったら微妙で、すでに散々手垢の付いた上で雑に運ばれる展開に無理矢理動かされている印象が強いです。
良い点は大御所による声優さんの演技と音楽家さんによる劇伴ですが、ハイレベルなそれらをもってしてもクソアニメの烙印は消せないレベルでの他要素のダメさ加減なので、正直言ってクソアニメマイスター以外には勧めません。
総評して、まともに見ようとするとまごうこと無きクソアニメですが、ド級のクソさを笑いに変えられるクソアニメ好きには堪らない、カルト向けの作品です。