Bハウス さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
拗らせてるなぁ~(いい意味で)
久しぶりにこういう作品見た気がする
物語の中身じゃなくて作り手側のアンチ感満載な部分にw
導入部分は異世界転生の追放もの(盾の勇者の成り上がりなど)
主人公が飛ばされたのはオークの居住区で
統治していた龍に勝利した事でアクウと言う
亜人たち独自の世界を形成(転スラだね)
主人公は元々弓道部に所属していて
必殺技として魔法を弓として放ち
戦った龍と蜘蛛は支配契約を結び
人型の姿になる(Fate-staynight)
商人と名乗り旅をする中で
行く先で事件に巻き込まれる(スレイヤーズとか)
最終的にはレンブラントさんという後ろ盾を得て
店を出したところで終わる訳だが
なろう系によくある他作品のパッチワークを
意識させておいて
ちゃんとディティールにオリジナル要素が入っている
主人公の両親が飛ばされた異世界の人間で
統治する女神から子供を勇者として召喚するよう約束したとか
主人公の記録が所謂共有フォルダのようになっていて
その記憶を参考にアクウの街を形成するなど
「お前らいつものなろうだと思っているだろう?
そんじょそこらの奴は一味違うんだぜ」
と作者がほくそ笑んでいるようなイメージで
ある意味例に挙げた作品へのアンチイズムが感じられた
月が導くのタイトルの意味は
女神に追放される直前月の神であるツクヨミから
とんでもない能力を貰っている事に由来する
最終回のセリフにも出ているように
この世界の根源=ルッキズムの女神が干渉していて
主人公は亜人しか話せない設定にされているし
冒険者レベルをどこで測ってもレベル1
ツクヨミの能力が評価されず
逆にヒューマンから魔王レベルの警戒心を持たれているので
主人公がいつも「クソ女神」と憤っているのもアンチカウンター要素
一話のEDで水戸黄門の「ああ人生に涙あり」を流し
巴がかなりの時代劇マニアと言う設定もあって
主人公はアクウの住人から「若様」と呼ばれているが
あくまでもガワに寄せているだけで
基本的には異世界行ったら勇者失格させられた件なのであるw
花江氏、鬼頭さん、佐倉さん、はやみん
ツダケンさんに井上和彦さんとやたらキャスト豪華だが
やっている事はB級的なチープさだし
OPがYOASOBIの「夜をかける」と
Adoの「うっせえわ」にがっつり中指立てていて
この世界観にピンズド
OVA全盛期だったら見かけたものだけど
このご時世炎上を避ける風潮が強い中で
よくぞ作ってきたなと感心するほどである
最終回放送後2期制作が発表されたわけだが
どうしても続編はパワーダウンする作品が多い中で
どうこのアンチ感を出して行くのか
スタッフの動向含めて興味がある