二足歩行したくない さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
美しいと信じたいもののために、この命を燃やすのだ
「Fate/stay night」を元にしたPSPのコンシューマゲームが原作です。
一応「Fate/stay night」のパラレルワールドとなっていますが、「Fate/stay night」との関連はほぼないです。
「間桐慎二」、「遠坂凛」などのキャラクターが登場はしますが、「Fate/stay night」に登場する彼らとは別個になっていて、風貌は似ていますが設定は全く異なります。
召喚した英霊でバトルロワイヤルを行い、勝利者には願望の器・聖杯を齎すという聖杯戦争のフォーマットだけ借りた、完全新作とみていいと思います。
そのため、過去のFateシリーズは見る必要はなく、本作からでこ視聴でも問題ないと思います。
1000年先、人類滅亡寸前となった未来が舞台となっています。
霊子虚構世界「SE.RA.PH」が作り出した月海原学園に通う「岸浪 ハクノ」が主人公です。
友人たちと普段どおりの日々を過ごしていたハクノですが、ある日急に「締め切ったから殺す」的なアナウンスが流れます。
クラスメイトがバタバタ倒れるのに焦ったハクノくんはとにかくダッシュするのですが、刺されて死にかけます。
そしたらなんかすごい部屋にきて、パンツ丸出しの痴女服のセイバーが現れて襲いかかってくる悪人をバッサバッサとなぎ倒すという展開です。
はい、正直なところ、展開に全くと言っていいほどついていけませんでした。
本編視聴前に感想を軽く読んでいて、比較的評価の低いのが気になっていたのですが、それが頷ける内容でした。
ワンクールしっかり視聴したのですが、意味がわかりませんでした。
オリジナルアニメで難解なストーリーを書くのは(考察する楽しみもあるので)まだいいですが、原作ありのアニメでこれでは説明がうまくないと言われても仕方ないかなと思います。
一応、検索するとアニメの解説動画や解説サイトがたくさん出てくるので、視聴時にはそちらも併せて確認することをおすすめします。
ただ、その解説で保管される部分は作中で読み取ることは難しいです。
なお、原作はゲームですが、本作はゲームを単純にアニメ化したわけでもないそうです。
ゲームは未プレイなのですが、ゲームプレイ済みだとある程度の前提知識があるので感想は変わるのかもしれません。
過去のFateシリーズ同様、7種のクラスに分かれたサーヴァントが聖杯をかけて争っており、ハクノとセイバーペアもその戦いに身を投じます。
舞台は階層構造となった虚構世界で、その階層を支配するマスターとの戦いに勝利して、上の階層を目指す展開となります。
ただ、途中から戦っているのやら何しているのやらわからなくなり、過去の因縁や記憶の中の人物との会話が始まるなど、話がややこしくなります。
新房昭之が監督なので、まどかマギカのような妙におしゃれな異空間演出と、遠坂凛のシャフ度が激しく、ストーリーについては気にせず、雰囲気を楽しめる方向けの作品と思います。
シャフトの演出はアニメの雰囲気にハマっていないでは無いですが、どこかサイバーの雰囲気は、過去の伝奇ものとしてのFateとは一線を画します。
そのため、FateファンにはおすすめできないFate関連作品だと思います。
なお、アニメの1話から10話は『オブリトゥス地動説』、11話以降は『イルステリアス天動説』と分類されていますが、その2つは独立はしていません。
単に、放映されたのが『オブリトゥス地動説』で、11話以降はスペシャル放送という形で連続で放映され、放映時期が分かれているだけの様子です。
セイバーが痴女丸出しの格好で、風呂場で全裸で暴れまわるシーンもあるのですが、エロさというよりもSAOのアドミニストレータ様と同じものを感じました。
なんというか、恥じらいの向こう側にいる感じがします。
ちょっとおすすめはし辛い作品です。
ゲーム版のファン向けの作品なのかもしれないです。