ハウトゥーバトル さんの感想・評価
3.3
物語 : 1.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
岬のマヨイガに妖怪が
この話は大震災によって帰る場所を失った二人の少女の話
ジャンルは震災・妖怪・ほのぼの
原作は児童文学だったそうですね
昨今では児童文学について触れる論文が増えているらしいですので安易に児童文学と定義してはいけないんでしょうが、まぁ本人たちが児童文学といっているのでここでは児童文学と定義し、本作を児童文学の性質にのっとったものとして評価をさせていただきます
さて本作を良しか悪しかで判断するなら悪しと判断します
単純な話の面白さなら全くもって面白みを感じないのですが、本作は児童文学です。単純な面白さではなく、児童文学としてのあり方に着目して批評をしましょう
まずぶれているというのが一番大きいでしょう。
児童向けか非児童向けか、はっきりしません
{netabare}事象の数々を妖怪(都市伝説)のせいとしたり、蛇のやる事が「追い出す」だけで特段害をなそうとしてる訳では無かったり、その蛇があっけなくやられたり、{/netabare}と、ご都合主義的な展開で子供向けだとはわかるのですが、{netabare}家出の理由が「父親からの圧力」「自分のせいで母親が出ていったかもしれない自責」、地震による残酷さ、暗い思考として「自分が何もできないという無力感」「居場所がなくなるという恐怖」という非常にシリアス、終盤の空の不気味さ、{/netabare}すくなくとも私の知っている児童小説らしくない要素が盛りだくさん。
大人向けと言うにはかなり詰めが甘く、稚拙と言わざる脚本だが、子供向けという言うにはあまりにもそぐわない表現が多すぎる。
純粋に物語として面白くないし、子供連れにもおすすめできない。
微妙に物語を面白くしようとしたせいで何もかもが中途半端な作品となり、誰が得するのかわからない作品となっています