テナ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人生初の不良アニメ
最初は、不良系のアニメかって感じで適当に見てましまが、ただの喧嘩アニメじゃなくストーリーにガンガン引き込まれました。
タイトル通り不良アニメは初ジャンルですが面白かったです。
物語としては大人になった元不良?少年が中学生時代にタイムスリップするってお話なのですが、タイムスリップをする理由が未来を変えるためです。
実は主人公の元カノは、東京卍会の起こした事故で死んでしまう。
彼女を救うヒントが過去の東京卍会にあると踏んだ主人公と元カノの弟の警察官が協力して過去を改変し事故を防ぐ物語。
主人公は不良?ですが、心優しく、喧嘩も弱くあまり不良に向いていません。
ちょっと粋がった中学生くらいのレベルです。
力はなく、よくボロボロにされてる姿が目立ちますが、未来の元カノを死か救うと言う強い意志と友達想いの優しい意志があります。
喧嘩賭博に巻き込まれて身体の弱い友達の変わりになろうとしたりするのも、そんな一面を感じました。
この作品の東京卍会は完全に悪の組織です。
ですが、過去にタイムスリップした時に東京卍会、略して東卍は、イメージの真逆のチームでした。
東卍のトップのマイキー
彼は喧嘩が物凄く強く仲間想いの一面があります。
仲間の友達がメビウスと言う別のチームにボコボコにされて、家族も彼女も潰されて、抗争を起こそうとするシーンから、仲間想いである事が見て解ります。
彼はリーダーとしての素質があります。
結局、メンバーはリーダーに惹かれるものが無ければついてはきません。
彼の仲間想いって点が、彼の魅力かな?と思います。
友達を傷つけてられて悲しむパーちんのために動こうとしたり、復讐するにしてもパーちんの意見を確認したり…
そして、パーちんがメビウスのリーダーをナイフで刺した後も救い出す!救い出さない!で喧嘩になります。
マイキーは救いたい側です。
それは、罪を犯そうと仲間である事には変わりなく大事なチームの1人だから……
最終的には罪を償い出所したら出迎える選択肢を選びますが、本当にこの選択は大変だったと思います。
リーダーは時に最終判断をしなければなりません。
チームから反感を受けても選ばなければならない時は必ず来ます。
自分がリーダーと言うその立場に立った時に凄く悩んで悩んで悩んで選ばなければならない。
それが正解か不正解は解りませんがリーダーだからしなければならない決断って必ず、どの立場であってもしなければならない選択肢の難しさの中で決めたのだろうなぁ〜と思いました。
他にも、自分の大事にしてた原チャがガス欠した時に友達のハジに給油させに行かせて途中、地元のヤンキーに絡まれますが、マイキーの大事な原チャを守ります。
これだって、仲間であり友であるマイキーの大事な物だから必死に守ります。
そこに駆け付けたマイキーは自分の原チャを蹴り飛ばし「悪いなバジ、こんなものの為に身体はらせて」と言います。
マイキーは本当に友達や仲間や家族と言う人間関係を大事にしているし、どんな大事で高価なものがであっても、そうした価値あるものより仲間や友達や家族の方が大切な事を知っているからなんだと思いました。
見方を変えれば、バジが身体張って守った原チャが無駄になるって見方をも出来ます。
でも、自分の大事な物を守る為に、更に大切な仲間が傷ついては意味が無いのです。
マイキーにとって本当に大切なのは仲間であり友達であるバジの方です。
そして、強さがあるのが更に磨きを掛けます。
殆ど負け知らずと言いますか、本当に強いです。
リーダーは最強である必要はないかもしれませんが不良グループだとある程度強くなければ下は付いてこないし、何かあれば止められる強さや意見する強さ……これはどのリーダーにも必要な要素でマイキーはリーダー素質は凄くありそうです。
一旦、マイキーの話はここまでにして……
マイキーの右腕ドラケン
彼は1番不良としてまともで不良の中でプライドを持っている気がします。
彼のセリフにメビウスの総長がマイキーに負けた理由を「お前が不良としての道を外れたからだ」と言う
つまり彼の中で不良と言う線引きがあり、やってはいけない事、ダメな事が解っている。
彼はナイフでメビウスの総長を刺した仲間のパーチンは罪を償うべきだと主張していたりと間違えを正そうとする。
彼の言う不良の道とはなにか?
私には解りません……なので、元不良だった人に不良の道とは何かと聞いたら。
・弱い者虐めをしない
・喧嘩に武器は使わない
・仲間がやられた仕返しに行く
だそうです。
何で、何故そんな質問をするのかと聞かれたので、東京リベンジャーズの感想を書くのでと伝えておきましたw
ドラケンの考える不良の道とはなんなのか解りませんが確かにドラケンは見ていて1番肝と覚悟が据わっている様に思いました。
そして、マイキーの良心です。
東卍の幹部の友達が襲われ彼女を絆つけられ意識不明の彼女の病院へお見舞いに行った時に両親と偶然会います。
父はマイキー達、不良はクズだクズだと言われマイキーは仲間想いが強いので、侮辱されたと反撃?反抗しようとするマイキーを抑えて頭を下げさせ自らも下げます。
正直、私も余り周りの人を悪く言われるのは嫌なので、マイキーの気持ちも解るし。
父の言葉は酷いものでした。
2人は何もしてないし、あんなのは八つ当たりです。
ですが……何もしてないだけなのです。
「全部、俺らの責任です」とドラケンは頭を下げる。
彼はマイキーに言います。
「これからメビウスとモメる 俺らの世界事は俺らの中だけで片づける ウチのメンバーにも皆んな家族も居れば大事な人もいる 関係ない人 巻き込んじゃダメだ 周りの奴泣かしちゃダメだ 下げる頭持ってなくてもいい 人を思う心を持て」
結局、被害者家族からすれば誰がした誰がしてないなんて関係無くて……
大事な娘を傷付けられて、その事実は無くならない……無かった事には出来ない、それが事実で……
でも、彼はマイキーに教えたかった。
戦いの中での勝ち負けがついた時に、どれだけの関係ない人や一人一人の家族や友達や恋人に危険が及ぶか……巻き込まれた人がとれだけ苦しんで悲しむか………
1番、状況の見えた人で芯の通った人ですね。
で、主人公のタケミッチ
彼らは最初隣町に喧嘩を売りに行くも返り討ちに合う。
そこで巻き込まれたのは喧嘩賭博……
それを止めたのが東卍のマイキーとドラケンでした。
その事を逆恨みした喧嘩賭博を仕切っていた清正がドラケンを刺し殺しに来る……
タケミッチが、刺されたドラケンを救おうとする事を知った清正がトドメを刺しに来る。
それを知ったタケミッチは喧嘩で太刀打ち出来なかった清正とタイマンを張る
彼は最初は逃げようとする……
以前のトラウマもあるし彼の人生は逃げてばかりの生き方だった……
それでも彼は立ち向かう。
大切な人を守る為に、次は逃げない為に。
それが彼の初めての勝利になる。
最初はやられてばかりだし泣いてばかりだし、あまりカッコいい場面もないけど少しづつ成長したのは彼だと思います。
で、彼の強さってなんだろ?って考えた時に彼自身には力はなくても、救いたい元カノのヒナだったり、友達のアッ君達であったり、周りの人がいつも傍で一緒にいてくれたり助けてくれたりそれが彼の強さなのかな?って感じたりもしました。
それが最初の第1印象。
でも、作品を見ていると気づく……彼が最強である事実に!
タケミッチは最弱の主人公です。
喧嘩は弱い、泣き虫、ビビり……
逆に最強はマイキーです!
彼は戦闘力は作中最強です。
強いです!
でも、タケミッチは更に強いです!
私は強さって力だけじゃないと思います。
タケミッチの強さってのが「心」です。
彼は、ビビりだし、泣き虫だし、喧嘩も弱い!
それでも、決して逃げたりはしません!
心は何度か折れましたが、すぐに立ち直り決してめげない!
ビビりは悪いことではないです!
怖ければ震えればいい、誰にだって怖いものはあるし、自分と相手と状況がよく見えている証拠だし、怖くても震えても立ち向かう!
それは強さです!
泣き虫は恥ずかし事ではありません!
怖い時、痛い時、辛い時は泣けばいい!
涙は弱いから流れるんじゃない!
その涙で、誰かに伝わる物もあるし、その涙に救われるものもある!
泣きながら立ち向かう彼をは私は1度もかっこ悪いとは思えませんてした。
喧嘩が弱いEqual弱さではありません。
彼の強さが伝わるエピソードがVSヴァルハラです。
ヴァルハラには東卍創設メンバーのカズトラが居ます。
彼は昔、マイキーが凄く大好きでマイキーの欲しかったバイクのバブをプレゼントしたくなり、バジを誘いバイク屋に忍び込み店主に見つかり店主を殺してしまい逮捕されます。
でも、店主の正体はマイキーの兄で盗むはずのバイクは、マイキーにお兄さんからプレゼントされる物でした。
マイキーは本当に仲間想いです。
お兄さんを家族を殺されたのに、カズトラが不利にならない発言をしたそうです。
大切な家族を殺されても生きているカズトラの事を考えたのだと思います。
本当は憎いでしょう……苦しいでしょう……悲しいでしょう……もしかしたら同じような目に合わせてやろうと考えるかもしれない。
でも、マイキーに取ってはカズトラも友で仲間だから……
でも、カズトラは自分の罪に向き合わないどころか、全てはマイキーが悪いと……
マイキーの為に起こした事件、マイキーの為にプレゼントしようとしたら、自分が捕まった。
だから、マイキーが全部悪いと逆恨み。
正直、私はこのカズトラは、何処まで人の気持ちを踏みにじるのかと思いました。
そもそも、プレゼントだって盗んだものにマイキーは喜ぶだろうか?
兄を殺され殺した仲間が不利じゃない証言をしてくれたマイキーが、どんな気持ちで悩んで苦しんで悲しんで出した決意かも理解しない。
挙句の果てに逆恨みして、出所したらヴァルハラに入りマイキーの敵になり、マイキーに恨みをはらそうとする…………
実は、この戦いでバジがチームを抜けてヴァルハラに居たのですが、カズトラがバジを刺します。
マイキーは怒り狂います。
当然です。
兄を殺し、自分の敵となり幼馴染を刺した……
そんな人間を許せるわけがない!
でも、この時、多分マイキーは自分も許せなかったと思う。
兄を殺した人間が不利にならない様に発言しなければ出所が遅れて、バジは死ななかったかもしれない。
自分がカズトラに「本当にお前は俺の敵か?」と聞くほどに直前まで悩んでなく躊躇なく潰せていたら、こんな展開は防げたかもしれない…………
でも、起きた事は変わらない。
それなら、これ以上、失わないように殺してしまおう。
それが、彼の出した答え。
でも、バジは生きていたのです!
最後の力を振り絞り生きていた。
だから、彼は選ぶカズトラに刺されて死ぬのではなく……自害して死ぬ事を。
そうすれば、マイキーはカズトラを殺す理由もなくなり、カズトラが負い目を感じることがない…………
きっと、本当は生きる道を選ぶのが救いだと思います。
でも、人間は死の直前が解るみたいだから、多分、眠気の様に意識が落ちる様に、死も解るのだと思います。
彼は、残りの力と意識で自分が出来る事と残せるものを残した。
それでも、マイキーにしたら死に方なんて、どうでもよくて自決だろうとなんだろうと、死に追いやった事には変わりなくて……マイキーは止まらなかった。
で、バジの気持ちを言葉にしたのがタケミッチです。
マイキーに蹴られるも彼は言葉をやめませんでした。
もしも、マイキーがカズトラを殺したらバジの残した物が無駄になる!
タケミッチには喧嘩する強さはありません。
でも、立ち上がります。
ボロボロの身体になろうと、解らない人達に解って貰えるまでに言葉に心を乗せて拳を打ち込みます。
そうして、やっとマイキーはバジの心を知り踏み止まる事ができました。
カズトラもやっと自分の間違えを自覚し罪を償う事を決意する。
最後には、マイキーはカズトラを許し仲間である事を認めます。
誰かを許すって凄く難しい事だし、誰でも何かしたら大小に関わらず許される事もあると思うけど、その許しは、もしかしたらその人が必至に悩んで決意した優しさであり強さかな?って思ったりしました。
さて、不良作品に始めて触れてみたわけですが、面白いですね。
実は、原作も大人買いしてしまいたw
アニメは基本的には原作に沿っていました。
勿論、アニメだから調整されていた部分はありますが十分楽しめた作品でした⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝
ラストも原作通りの気になる終わり方でしたねw
続編も来そうだし(予想)
このクオリティでしてくれるなら凄く期待出来るのかな⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝