「探偵はもう、死んでいる。(TVアニメ動画)」

総合得点
66.0
感想・評価
392
棚に入れた
1140
ランキング
3069
★★★★☆ 3.1 (392)
物語
2.7
作画
3.3
声優
3.2
音楽
3.1
キャラ
3.2

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ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

お客様の中に探偵の方はいらっしゃいますでしょうか?

初回1時間にした理由は凄くいいですね。
ただ、1話ラストに衝撃を受けます。

タイトルである意味ネタバレして居ますが、1話を見て探偵の圧倒的ヒロイン感を見ているので、早くもかぁ〜ってなります(*꒪꒫꒪)
うんw解っててもww

↑衝撃はこっち。

ストーリーも軽く謎解きもありますが、そんなガチの推理物ではありません。
戦闘は中々楽しめました。
最初はタイトル的には、探偵不在の推理物かな?くらいのレベルでしたが、戦闘シーンを入れてくる事でギャップで、おぉ〜!となりましたw

よく動いていましたし作画も個人的には悪くなかったです。
銃を持って突進しながら一撃を放つシエスタのアクションシーンが凄く良かったかと。

アニメは1話は掴みどころでもありますが、この作品の1話は凄く力が入っていますね。
あぁ〜これは面白いと確信しました。
最初は殆ど期待もしてませんでしたが、アニメは見てみないと良さには気が付かないですね。


探偵 シエスタについて。
1話を見てしっかりヒロインをしてましたし、探偵としての力量も充分にあるし、存在感はかなり強かったですね。

助手との駆け引きもギャグなのか面白いやり取りも凄く多かったし、素敵なコンビだなぁ〜と実感しました。
推力も戦闘力もあり探偵の7つ道具とか凄く気になりますねw
何でも開けられる鍵に空を飛べる靴……そんな靴欲しいよ(*꒪꒫꒪)

彼女は凄い探偵ですが、飛行機事件も黒幕はある意味、シエスタじゃんww
しかも、助手の家に探偵なのに不法侵入してピザ注文してるしww
とんだ探偵もいたものですw
一流の探偵は事件が起きる前に解決してるものだから……彼女の名言ですが、シエスタを見ていると本当に、その言葉が合いますね。

そして、彼女は公彦を本当に大切に思っていたのでしょうね。
それは2人の関係をみて居たら解りますが、何より公彦が拐われて動揺するのもまた可愛いですね。
勢い余って軍から人型秘密兵器シリウスを借りてくるあたりお茶目です……ん?お茶目よね?……あれ?

なにより私はシエスタって何者なんだろって思いました。

ただの名探偵?
それだけで人型兵器を借りられる?
探偵の七つ道具って何?
明らかに現代技術ではまだ到達しきれてないアイテムをもってるの?
そもそもスペースとは、いつから対立してるのだろうか?
ヘルは彼女の事を世界を守る為に産まれてきたといわれてたりしましたし。

シエスタって結構謎が多い気がします。
彼女は1話にて一流の探偵は事件が起きる前に解決しているものだと言いました。
シャルも言ってましたが、彼女の死も想定内だったのかな?って私も思います。
何より、シエスタの発言に気になる発言が多々あります。
彼女の言葉には、私が居なくなったらとか、少し後ろ向きの発言も目立つ場面がありました。



夏凪 なぎさについて。

ふざけんざねーぞ!たんもしのヒロインはシエスタだぞ!

↑1話をみて2話冒頭の私の気持ち。

なぎさも充分にヒロインだわ!凄くいい子

↑2話を見終えた私の気持ち


さて、探偵不在だし彼女がメインヒロインかな?
彼女は君彦に誰かを探して欲しいと依頼します。

彼女は心臓が悪くドナーに心臓提供をして貰い生きています。
その心臓が誰かに会いたがっていると彼女は言います。
それを助手に相談しますが、それは前の持ち主が心臓が持つ記憶や心だから気にしなくていいと言われますが、彼女はそれが嫌だと言います。

助手の意見は本当にもっともです。
探し方すら曖昧で誰を探したいか解らない。
万が一探せた所で、どうするのですか。

彼女はそれでも探したいと言います。
力強く自分の気持ちを訴えかけます。

実は、私くしごとですが、数年前に家族がドナーが必要な病気になりました。
その時に私は医者から話を聞いたのですが、ドナーは凄く少なくて順番待ちになっているらしく、多くの場合は、それまで患者は闘病しながら1日でも長く生きれる様にドナーを信じて待つしかないそうです。

しかし、現実問題ドーナーは回ってくる事も中々なく回って来ても適合と不適合があり不適合だと手術は受けれないそうです。
唯一順番待ちしないで、適正ドナーを受けとる方法があります。
それは、家族や友達から直接受け取る方法。
しかし、その場合も同じ血が流れる兄弟姉妹であっても適合率は4分の1です。
両親に関しては更に確率が低く、他人は更に低くなるそうです。

多分、彼女の日常は死と隣り合わせの日々。
しかも、心臓となると中々回って来ません。
それでも、奇跡は起きた。
だから、きっと彼女は感謝したのです。
死の恐怖から救ってくれた彼女の心臓に。

でも、彼女はそのお礼は出来ません。
その人は……既に死んでいるのですから。
それでも、その心臓が誰かに会いたいと自分に訴えかけるのなら……自分にも出来ることがある!自分にも返せることがある!
例え、自己満足だろうがなんだろうが、自分を生かしてくれた人に!気持ちに!答える方法があるなら!と思っていたのでしょう。
それが、きっと助手にも伝わったのかな?とw

彼女の心臓は探偵のものでした。
つまり心臓が会いたかった人はキミヒコだったのです。
キミヒコは再開する探偵……いゃシエスタの心と。

それでも、それをキミヒコは偶然だと片付ける。
それに対して、夏凪はぶちギレる。
彼女の言葉には、想いが乗っていました。
シエスタの心臓を託された夏凪だからこそわかる気持ちであり、彼女の自身の考えと言葉で放たれた言葉に公彦はやっと素直になれる。
そして、夏凪は決意する探偵になる事を。

彼女は少し偉そうだけど、心優しくて意志をしっかり持った立派なヒロインでした(っ ॑꒳ ॑c)
そして、彼女は私は死なないと言う。
その言葉は、きっと君彦にとって頼もしく嬉しいセリフ。



斉川唯はアイドルで、宝石を守って欲しいと言います。
この回では、ドルオタ公彦が1番受けますw
夏凪と公彦のやり取りが、シエスタとはまた違いいい味を出しています。

唯には実は秘密があります。
それは、公彦と夏凪を殺す事でした。
それは大切な瞳を奪おうとするものから義眼を守るため。
彼女の左目な義眼で能力が物体透視です。
彼女は公彦達が義眼を奪おうとする敵だと刷り込まれて頂いた。

彼女にとっての義眼は両親との思い出が詰まった大切な義眼……彼女は解っていた公彦達が敵ではない事も本当の敵はスペースである事を、でも義眼を守るには、言いなりになるしかなくて……例えその先がなくても……

だから、夏凪は友達になろうと言います。
その提案で、唯はスペースに狙われている自分の友達になると迷惑が掛かると涙します。
巻き込んでしまうと思って、その言葉と涙します。

この子は本当は凄く優しくて寂しがり屋なんだと思います。
強がりでも、義眼の力があろうと、やっぱり普通の女の子なんだなぁ〜って

彼女の持つサファイアの眼は昔、切り裂きジャックを追う時にも出て来ていて、シエスタはこの時点でサファイアの眼の在処を理解して居ました。
シエスタが彼女に直ぐに会いに行かなかったのは将来的に助手が接触する事が解っていたのかもしれません。

公彦が出会った少女アリシア
彼女は記憶のない女の子です。
彼女はしばらくの間だけ探偵と助手として共に行動する事になります。
しかし、シエスタ達の追う事件の犯人は彼女だったのです。
彼女の別人格……彼女は別人格だからこそ記憶が無かったのです。

公彦は彼女が犯人である事を認めることが出来ませんでした。
頭で理解しても心で否定してしまう。
自分の知っている人が犯人であれば認めたくはないのかもしれない……それでも相手の事を思うなら……取るべき選択肢は……

一方、シエスタはそれでも彼女を犯人として捉えようとする。
例え、犯人が知り合いだとしても彼女は捉える決意をする。
その決意だって簡単に出来た訳じゃなくて、疑いきれなくて推理に手間取ってしまった。
それでも彼女は探偵だから……

そんな中、アリシアはスペースに拐われてしまう。
そうして、シエスタは答える「仲間(アリシア)を助ける旅に出よう」と。

本拠地に乗り込むときに、シエスタは助手を抱きしめようとするけど助手はそれを拒む。

「さっきマームに抱きしめてもらっとけばいいのに」
「アホ、そんな情けない事できるか」
「後悔するわよ」

助手の公彦とシャル、2人のやり取りですが、このセリフは凄く考えられています。
この作品のタイトルで探偵がどうなるかが解るから心にグッと来ます。

彼らはスペースの基地に乗り込みに行く。
勿論、負けるつもりも死ぬつもりもないでしょう。
しかし、彼らはピクニックに行く訳ではありません。
戦場へと戦いに行くのです。

つまり生きて帰れる保証はないのです。
確かに、未来なんて判らないし、自分も仲間も死ぬなんて考えてないから、小っ恥ずかしくなるのも解るし、普通は恋人でもない限りは助手側の選択肢を選ぶでしょう。

でも、視聴者はタイトルや物語からシエスタの未来が解るから…
私は、そんな助手を見て思います。
その選択肢は後悔すると…

大切な人を失った後に後悔してしまう。
もっと話しておけばよかった、もっと甘えて置けばよかった、もっと一緒にいればよかった……大切な人を失った後に人なら必ず考える後悔の一例です。
それを考えるたびに涙が溢れてくるのです。
何年たとうと、無くならない後悔がある。

だから、私は公彦はシエスタを失った後に後悔するかもしれないと思いました。
抱きしめられておけばよかったと……

その点、シャルは解っていたのかもしれない、もしも展開が、あるかもしれないと。


シャルについて、シャルは夏凪とは相いれない感じでした。
シャルはシエスタの事が大好きで、シエスタの死後も1人でシエスタを思いシエスタについて、シエスタが打倒しきれなかったスペースと戦い続けているいたのかもしれません。

彼女はアホです。
シエスタの遺産がカジノの景品として出てくる……そんなアホなww
でも、彼女はアホでも真っ直ぐで真剣な子って気がします。
しっかり、シエスタの言葉を受け止めてるからカメレオンとの戦いで、シャルと公彦が2人でミッションを成功させると言う。
シエスタの気持ちを知っているから公彦に託す事を選ぶ。

彼女がヘリから狙撃銃やガトリングを打ち込むシーンでは戦闘センスを少し感じました。

敵はカメレオン…姿を消せるから同じ地上では不利だと考えて安全圏内からの攻撃を選んだのでしょう。
直球過ぎるし、単純な作戦で、アホぽい戦い方にも感じますが、シャルの設定も上手く活かした戦い方に感じました。

最後のシエスタに添える花を一緒に買いに行こうは凄く良かった。
仲良くしてくれ、それがシエスタが望んだ事だからしっかり受け止めようとするあたりで、彼女は本当にシエスタが大好きだったのだと感じました。



この作品の「探偵の死」には1つの形がある。
そこがこの作品の死の形です。
シエスタを殺したヘルはシエスタの心臓を手に入れた。
私はそのシーンを見て、ヘルが回収した心臓を何故、夏凪が持っているのかが疑問でした。

そして、ヘルは公彦を未来のパートナーだと発言している。
シエスタを殺した女とパートナー?
何故、パートナーになる未来があると思うのか……

ラストには、そのギミックの秘密が明らかになってきます。
確かに探偵のシエスタは死んでいる。
でも、意識は生きている…あの怪物の死後に咲く花粉の副作用…それは忘れてしまう事。
彼女の意識が生きている事を忘れてしまう。

シエスタの身体は既になくて、それも一つの死なら。
忘れてしまう事も一つの死

でも、彼女の意識は「必ずこの身体は君に会いに行く」と約束する。

そして、公彦は夏凪の身体に入ったシエスタの意識て再会する。

2度はない1回限りの再会……
シエスタの意識は生きている。
だから夏凪は彼女に身体を貸して公彦の助っ人を頼む。
そこで久々の再会……この2人は相変わらずだなぁ〜と思います。

戦闘中でも言い合いしたりするもの、しっかり関係が出来ているからです。
自分以上に相手を信用している、公彦もシエスタも……最後に挨拶出来て良かったって。

前回はシエスタの一方的なお別れ感がありましたし……あれじゃ公彦も伝えたい事あっただろうし心残りも強くなりますよね。
最後に挨拶出来たのは本当に良かったと思います。



この作品においてシエスタは私にとって少し尊敬出来る部分を感じました。

大半の人間が1度は人生で考えるであろう「自分が生きる意味」です。
昔、少し考えたのですが私は私の生きる意味は解りません。

なので、私は生きてるうちに、私が生きた意味を何かを残せたらと考えていたりします。
別に深い意味ですし何を残せるかなんて解らないし自分の生きる目標の1つですw

で、シエスタはそれが出来ているのです。

公彦にはシエスタから受け継いだ頭脳があります。
それはシエスタとの旅の経験と記憶をしっかり受け継ぎ彼はその頭脳で夏凪や唯の依頼を解決して居ました。
全てではないのかもしれない……シエスタにはまだ及ばないかもしれない……それでも、間違えなく、彼女は公彦にシエスタの知識を残してあげられた。

夏凪の左胸で力強く鼓動する心臓はシエスタの心臓であり、彼女は夏凪の命を繋ぎ、その心臓はシエスタの心であり夏凪は彼女の心を引き継いでくれた。
彼女は夏凪に心臓と言う心を残す事が出来た。

斉川の義眼はなんだろ?少し特殊な義眼……
それは、もしかしたらシエスタの探偵の七つ道具の1つなのかもしれません。
最後に、シエスタが4人を探偵の遺産だと言った事からシエスタは彼女に武器を託したのかな?とおもいます。
原作未読なので違ってたらすみませんw

シャルには戦闘能力があります。
それは、シャルを見込んでシエスタが教えこんだ戦闘能力であり彼女に残したものです。
これからの先の戦いでエースとなるのは彼女かもしれません。


そんな誰かに何かを託せたり残せる人は本当に凄いと思います。
彼ら彼女の中できっと強く根付いていくものだと。

シエスタの最後のお願い。
それはスペースを倒す事。

シエスタは公彦達を「私の残した遺産で最後の希望」だと言いました。

彼ら彼女達、一人一人はまだシエスタに何一つ及ばないかもしれない。
でも、きっとシエスタが残した物はこれからも彼ら彼女達の中で成長して、いつかシエスタを超える日がくる。
それがスペースを倒す時なのかもしれませんね。

さてと、結構楽しめた作品でした。
是非2期あれば見てみたい作品です⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝

投稿 : 2021/11/22
閲覧 : 407
サンキュー:

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