たまご丼 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
とても面白い作品(主人公を除く)?!
オリジナリティもあり「引き」も強く、ついつい次の回が見たくなる非常に面白い作品です。別な世界から召還(この作品上の表現は顕現)された騎士や魔術師いといった様々なキャラクター達がバトルをするという展開は少し Fate と似た感じです。またクリエーター達の苦悩を描くパートは SHIROBAKO と少し似た感じでしょうか。全体としては良く出来た内容なのですが多くの方が指摘されているように、出番の少ないイライラ系主人公、所々で気になるご都合主義、この2つはやはり私も非常に気になりました。
特に主人公に関しては、「自分がちゃんと相談相手になっていればセツナの自殺は止められたも知れない」という自責の念を持つのは非常に理解出来るのですが、当時はまだ恋人ですらなかった彼が「僕が殺した」までいくと自意識過剰だろ!と突っ込みたくなります。またアルタイルの元作品を明かすだけなら自分の過去に触れる必要はない筈です。にも関わらず世界か滅びる可能性すらある状況でアルタイルの情報を隠していたのはイライラMaxです。
◎オマケの考察
○アルタイルは何故チートなのか。
承認力がパワーの源なら、圧倒的に認知度の高いメジャー作品が二次創作作品にパワー負けする筈ありません。しかし他のキャラクター達は創造主の存在すら知らなかったの対し、アルタイルだけは創造主への思いを初めから持って生まれています。つまりアルタイルだけはセツナの負の感情と作品への思い入れから生み出された、いわばセツナの作品のツクモガミ的な存在であり、そのアルタイルの怨念が作り出した空間がその他の顕現現象を起こしているという事です。そうした背景と因果関係があるため、そもそも承認力など関係なくアルタイルだけは他のキャラクターでは絶対に倒せないという事だと思います。(アルタイル打倒はどちらかと言うと ぬ~べ先生案件ですね)
○シマザキセツナの顕現
突如強引に出したキャラクターのため承認力が足らず、本来なら顕現不可能なところを闇アイテム?の能力で顕現する、そこは理解出来るのですが、シマザキセツナをあの状態で顕現するためには、セツナの誹謗中傷や自殺の過去、さらには彼女がアルタイルを描いた事実やその時の想い、それらを物語りにしないといけない筈です。つまり自殺したセツナのプライバシーを世界に公開するという問題をはらみます。この方法を主人公 が積極的に採用するのは物語として説得力が足りません。だとすると顕現されたセツナの思考のリンク先は颯太作品ではなく本物のセツナという事になりますので、顕現されたセツナを霊媒としてセツナの魂が降臨した、と考えるべきなのでしょう。
○まとめ
アニメキャラをヨリシロに負の感情から生まれたツクモガミが、最後はヨリシロの制作者の魂によって浄化される。…まとめてみると意外とシンプルなお話しですね(^^;)