ようす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「何か一つ、胸を張って好きだと言えるものがあれば、僕は変われる。」
現在も連載中の漫画が原作。
そのため、アニメも話の途中で終わりですが、
終わり方はきれいにまとめられていて、良い締め方でした。
社交ダンスと聞くと、
おばさまおじさまの趣味というイメージがあったのだけど、
実際に社交ダンス(正確には競技ダンス)の世界に踏み込んでみると、
なんとまあ、ハードなスポーツなんだとびっくりでした。
全24話です。
● ストーリー
富士田多々良(ふじた たたら)、中学3年生。
進路希望は白紙。
ダンススクールの前でカツアゲにあっていたところを仙石要(せんごく かなめ)に助けられ、そのまま無理やり体験レッスンを受けさせられた。
プロである仙石のダンスを見て感動した多々良は、
気が付けば、ダンスを教えてほしいと言っていた。
初めての社交ダンス。
そこは華やかな見た目に覆われた、厳しい戦いの舞台だった。
社交ダンスのことを何も知らなくても、多々良も初心者なので、いろいろと教えてもらえるのがわかりやすいです。
社交ダンスというと、
ドレスを着て優雅に踊るのかな~というイメージでしたが、
基本の動きや、
姿勢保持ですら超大変なのですね…。
多々良は練習に打ち込んだり、時々何かすごい才能の片鱗を見せたりと、初心者で不安定ながらも徐々に力をつけていく。
試合に出るようになったり、
ライバルたちと競ったり。
その中でダンスについて自問自答を繰り返し、
答えを得た時に開花する。
葛藤部分は長くじっくり描かれます。
いつ開花するかなー、答えをつかむかなーと、
こちらが待つ時間は長いです。笑
話数が十分にあるので、
それだけお話がじっくり描かれているということなのですが、
ちょっと忍耐が必要になるかもです。
若者の葛藤と成長が好物だという方には、
もってこいの作品だと思います。笑
お話はざっくりと、
多々良の中3パートと、高1パートに分けられます。
この2つで多々良と一緒に踊るパートナーの女の子が変わるのですが、
それだけで話の雰囲気が変わるのは面白いなと思いました。
ひらひらで可愛いドレスを着て優雅に踊る…
やっぱり女の子なら一度はそんな姿に憧れる♪
服装やらレッスン料やら、
ダンスってすごくお金かかりそう…と震えてしまったのは、
多々良の懐を心配してしまったからかしら。
● キャラクター
多々良は、クラスで存在感がなく、
不良に目を付けられてパシリにされてもヘラヘラしている子。
根本的なところは変わりませんが、これまで空っぽだった器に、ダンスを通して濃密なものが詰め込まれていくのが感じられます。
そんな多々良とライバルになったり、カップル(ペアとなる女性)を組んだりするキャラクター達が、豊かで良いです。
際立った個性はないけど、それでいい。
この作品にわざとらしい個性なんて必要ありません。
ただ彼らの内にあるのは、
ダンスへの情熱。
たどってきた場所も経歴が違っても、
根っこにあるダンスへの愛は同じというのが、なんかもう素敵です。
私のお気に入りは、
雫(しずく)と真子(まこ)ちゃんですね~。
真子ちゃんの黄色いドレス姿、可愛かった^^
悠木碧さん演じる明(あきら)が怖くてインパクトありました…w
● 音楽
【 前半OP「10% roll, 10% romance」/ UNISON SQUARE GARDEN 】
【 後半OP「Invisible Sensation」/ UNISON SQUARE GARDEN 】
ノリがよくて好きな2曲です。
そもそもこの作品を見ようと思ったきっかけは、
ユニゾンが主題歌を担当していたからなので^^
OPは2曲とも激しめです。
そのためか、
OPの映像は切り替わりが激しかったです。
【 前半ED「Maybe the next waltz」/ 小松未可子 】
【 後半ED「Swing heart direction」/ 小松未可子 】
EDもよかったのよー。
2曲ともすっかりお気に入りです^^
前半EDはワルツのテンポが心地よくて♪
OPEDの中で一番好きなのはこの曲でした。
後半EDはかわいらしくて♪
多々良と千夏のもどかしい距離感にぴったりだと思いました。
● まとめ
社交ダンスというものに、
この作品を通して初めて触れました。
一度本物の競技ダンス見てみたいなー。
こう思うだけでも価値観変えられてます。
多々良はダンスと出会えてよかった。
何もない人生から、
ダンスに出会ったことでいきなり濃密な人生に変わった。
何か自分の全てをかけて真剣に取り組めることがあるって幸せなこと。
羨ましくなります。
自分はなんでもほどほどにって抑えてしまうから^^;
初めは首長&目玉ギョロの作画が苦手に感じていましたが、
それもダンスの迫力を表現するためのものだと思うと、
徐々に気にならなくなりました。
激しかったり美しかったり、
様々な表情を見せるダンスの作画や演出には拍手です♪
お見事でした^^