nyaro さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ハリウッドにも影響をあたえた映像表現。エロい不二子を堪能できます。
素晴らしい映像表現が沢山ありました。なんと1978年です。この映画がハリウッドに与えた影響は大きかったようで一部は模倣されています。
ピラミッド内部に侵入するとき赤外線センサーの眼鏡をして足場を組み立てながら侵入するシーン。(エントラップメント等多数)
不二子がシャワーを浴びているのをマジックミラーで覗かれているのに気が付きシャワーヘッドで鏡を割るシーン。
街中のカフェでくつろいでいるところを戦闘ヘリで銃撃されるシーン。その後の下水道の中をヘリが追いかけてくるシーン。(ミッションインポシッブル)
部屋の内部が突然宇宙空間のように変わるシーン。等々です。
これらが70年代に既に表現されていることに驚きます。カッコいい、新しい映像表現への挑戦が本当に素晴らしいと思います。
不二子がちゃんとエロい。全裸の上に直接革のつなぎでピンクのハーレーダビッドソンに乗ったりします。ムチで打たれたりもするし。そしてなんといっても裏切ります。
ストーリーはルパンでは珍しいSFものでした。当時はヤマト、999、そしてスターウォーズの影響もありSF以外は作れなかったのでしょう。ですが付け焼刃でなく、ちゃんとSFしていてクローンをテーマにしています。クローンとはどこまでが本人なのかという話も入っており、ミステリ仕立てのかなり先進的で面白い話でした。
映像でハリウッドに影響を与えましたが、逆に本作はハリウッド映画に学んでいるところもあるのでしょう。次元が尾行から大統領補佐官に拉致られて、五右衛門とともに空母に監禁されるシーンなどは、007などのスパイアクション映画そのものでした。
ルパンらしさという点で、カリオストロの城よりも私は各段に上の評価をしています。不二子がエロくてズルイ。3人が喧嘩する。ルパンの行動原理が本能のままである。それがルパンです。映像表現の斬新さでいっても本作のほうが私は好きです。
で、本作の中で不二子は永遠の美を求めてマモーと行動を共にするわけですが、1978年から2021年。43年です。ルパンの原作は確か60年代なので最低50年以上たっています。それでもなおルパンの新作は作られ、画面の中の不二子は若くて美しい。何か不思議な気分になりました。