nyaro さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
最後の方で設定で解決されても、乗っかれない作品の典型例かな。
24年9月に再レビュー
シュタインズ・ゲートと並んで、私が面白さを読み取れない有名作品の一つです。何度か挑戦しているんですけど、今回はコミックメインでアニメで補足の形にしましたがダメでした。
理由で考えつくのが、まず、シュタゲ、進撃の巨人などで感じたのと同種の「設定を最後の方で説明される不快さ」が一つあります。設定を設定で解決すると言えばいいのでしょうか。それをやられると、今まで考えながら見ていたのが全部ちゃぶ台返しになるんですよね。
伏線を張っているならまだいいですけど、常人一般人がそうと察知できる種まきからの伏線でないと意味はないと思います。これで最後がポカーンとなってしまいました。
それと、キャラの言動が不自然な気がします。ヒロインの由乃は比較的首尾一貫しているので、由乃に着目している限りいいんですけど、それ以外の登場人物たちの行動原理がその場限りの気がしてなりません。特に主人公が途中説教されていますが「お前由乃に助けられてるじゃん」という前提がブレブレになるのがものすごく見ずらいです。
あるいは首尾一貫していたとしても、人として不自然というか、なぜそういうキャラになったのかが見えないキャラが多すぎる気がしました。要するに「コマ」キャラが多い気がしました。
それとゲームに参加する人間のモチベーションや目標はそれぞれありましたけど、弱いですよね。キャラに乗っかれるような重みがありません。ですので、テーマに結びつきません。キャラに感情移入できません。
そしてなんといっても由乃の言うところの愛ですね。これが描けていたか、です。教室のワンシーンの想いではしつこいくらいでるのでわかりますが、なんというか、その愛で何を描いていたのかさっぱり読み取れませんでした。これだと狂人の愛で終わってしまいます。
まあ、いろいろ言いたいことはいっぱいあるんですけど、デスゲーム的なものはやっぱり面白くないものが多いですね。「バトルロワイヤル」見たいな本当のデスゲームならいいですけど「未来日記」の近くの未来が見えることがゲームの面白さに繋がっていたかです。
いや、いろいろ考えて工夫していたのはわかります。わかりますけどだからどうしたなんですよね。こちらが頭をつかなくても勝手にキャラが叫んで殺しておしまいです。
ヒロインのヤンデレが魅力的だし、裸もたっぷりでそういうエンタメはありますが、この話でそれをやられても…という気もしました。ただ、最後の方の正体のところでやっぱり何を見せられているんだろう感はありました。
{netabare} 結局、別の世界線の物語は救済が本人以外にない分、よほど結末でメッセージ性がないと単なる自分が良ければいいエンドになります。ここがシュタゲと同じで、最大の不満でした。世界線設定って結局僕が考えたパズル、すごいでしょうなりがちな気がしました。{/netabare}
以前の評価2.7でしたが、まあ、そのままでいいでしょう。もう見ないと思います。
21年9月初回レビュー
とにかく設定とか世界観、キャラの性格造形がわからないです。マンガ原作だそうでマンガなら戻ってを読みかえせばわかるのかもしれませんが。アニメだと戻って考察するような気力がわく話でもなかったです。
神さまになるメリットって何があるんでしたっけ?力は結局何ができるの?何する人?とか、こんな短いスパンの中でやり直しを繰り返して他の数千年数万年は神様って何してたの?とか、殺し合いって結局何のため?とか、未来日記を作った意味ってあった?なぜそういう人選になった?とかが解りません。11th最強っていうのも何でそうなるの?という感じです。未来日記を見ないほうがかえっていい判断できるんじゃね?というレベルの騙し合いですし。
「バトルロワイヤル」ものとして、変化球としてパズルみたいなストーリーをやりたかったのはわかりますが、そのパズルや騙し合いがだからどうした?となってしまいます。
キャラについても、このキャラはどうしてこういう行動をとるのか、という蓋然性というか必然性というか、そういう肝心のベースになる部分にまったく感心も共感できません。ただし、サブキャラたちの設定が特異な立場の人だったり、性格が狂っているのはまあこういう話だから仕方ないとします。
ですが、主人公が一番駄目です。主人公の性格、感情、行動原理、愛憎、生殺の基準がブレブレですし、ヒロインのユノちゃんやその他の誰よりも狂っていてまったく感情移入できませんでした。そのせいでヒューマンストーリーとしての友情とか家族がまったく胸に染み込んでこないという感じです。
そのせいで、たぶんヤンデレキャラとして一番狂った存在にならなければならないユノちゃんに一番共感できました。
タイムリープでユノが殺した3人目の問題は面白かったと思いますし、ヤンデレ設定もエピソードも良かったです。ヤンデレに至った理由や、主人公ラブの行動原理が明確なので見ていて安心できるキャラになっていました。
それはこのヒロインを中心に物語を組み立てたからだと思います。その他の要素はつけ足しだったため、殺伐さとエロ要素を出すためだけのエピソードにしかなっていません。
未来日記の種類を複雑にしないで、2人が心を通わせて結末に至る過程のエピソードがちゃんと描写されていれば、いい話になると思います。まあ、そうなると「マギカまどか」ですけどね。