u-i さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
ラストは感動できるけど…
ラストは感動できるのですが、そこに至るまでの、特に一期ラストから二期初めにかけての流れがあまりにもお粗末だと思います。
この物語の構造はデスノートにとてもよく似ています。社会に不信感を抱き変化を求めている天才少年が、ある日魔法のような力を得たことで正体を隠しながら社会の変革を目指すようになる。
それに対して、現在の秩序を守ろうとする立場のライバルがいて、主人公の暴力的な変革を阻止しようとする。
もちろんこれをパクリとは言いません。基本的に物語というものは過去のものの組み合わせでできるわけで、構図や構造が同じでも、キャラやテーマ、ストーリーが違うなら、それはオリジナルと言えると思います。
ただ、あえてデスノートで例えるならば、コードギアスの一期ラストはライト対エルの戦いにライト側が完全敗北するような形で終わってしまいました。
そしてこれはこのタイプの物語を続けようとする場合には致命的です。
実際、これがためにR2の序盤から中盤にかけての物語は支離滅裂で矛盾に満ちていますし、一期の結果をほとんど否定することになってしまっています。
そこまでして得られたR2序盤の構図、「正体がバレて監視されるルルーシュ」という背景を利用して描かれた物語は、黒の騎士団の再結成、学生とゼロの二重生活、シャーリーとの恋と別れなど、ほとんど一期でやったことの焼き直し。
正直言って、これならば一期のラストで素直にゼロに勝たせてR2中盤の超合集国の展開に繋げた方が良かったのではと思います。
そうすれば終盤の展開にも余裕ができ、シャルルをものの数分で退場させるような駆け足展開で終わらせる必要もなかったでしょう。
一期と終盤がなかなか見られない傑作なだけに、中盤のいらない展開が必要以上に引っかかってしまう、ものすごく残念なアニメだなという印象です。