tinzei さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
もう少し種類を出して欲しかった
人が虫になる病気(カガステル)が流行り、人類が危機に瀕した時代の話。
こういう虫の作品を観ると身体が痒くなるんだけど、この作品は痒くならなかった。
おそらく種類も三種類(トンボ、ムカデ、ダンゴムシ)しか出てこないし、目の中に瞳があったり人間みたいな歯があるから純粋に巨大化した虫には見えなかったのが理由。
まあそういう意味では「人間から変化した虫」っていう設定を忠実に再現してるともいえるけど・・・・・・。
虫がメインの割に人間同士の戦闘も多いし、上でも言った通り虫の種類が少ないから、「虫に支配された文明崩壊後の世界」と思って観ると少しガッカリするかも。
それにストーリーも「虫からどうやって生き延びるか」ではなく、「訳あり少女が母親に会いに行く」のをメインにしてるから、終末感がない。
個人的には『巨蟲列島』くらいのを期待したんだけど、はっきり言って期待外れだった。まあそれでも、期待値を低くすればそれなりに楽しめる作品だから、もしこれから観るなら「虫と終末世界」の先入観を無くすことをオススメする。
【各話あらすじ】
1→キドウは仲間であるジンの護衛中、虫に襲われていた親子を助けようとするが親は遺言を託して死に子のイリだけが生き残った。キドウはイリをマリオに任せるが家出してしまう。だが西地区のスラムに住むナジたちと会い考えを改めマリオの店に帰る。
2→街で駆除屋を狙った惨殺事件が起きるが犯人が人か虫か分からなかった。キドウは商人の護衛別の街へ、イリはお使い途中に財布を盗んだナジの仲間達と出会う。
3→ナジの仲間リジーは財布を返さずイリと財布を使って鬼ごっこをする。帰ってきたキドウは惨殺事件の犯人の呼び出しを受け、そこにイリが向かっていることを知り急いで向かう。犯人は半分虫の人間だった。キドウは苦戦するがイリが引き付けてくれたおかげで敵を追い払う。
4→街の祭りが近づく。地下に罠を張る虫が現れる。軍人のカシムは嫌々ながらもキドウに協力して迎撃準備をするが、リジーとイリが地下道に入ってしまいキドウが助けに行く。キドウは二人を無事助けた後、カシムも助け虫を退治する。祭りの日、カシムがリジーの目の前で虫化しキドウが首を落とす。
5→イリはマリオからキドウの過去を聞く。極東でキドウは駆除屋のラザロに拾われ生きる術を教えてもらっていた。だがラザロが友人で軍人のペトロフにハメられ部下を失う。その後ラザロは虫化するところをキドウに殺させる。キドウはしばらくカーラの世話になった後、ペトロフにスカウトされるが拒否し街を去る。
6→E-01の軍が街をうろつく。カシムの同僚ハディの情報で軍がイリを狙っていると知る。軍が行動を起こしキドウはイリを連れて逃げるが例の半分虫の人間に襲われる。隠れた先で軍に見つかったイリは手引きしてくれたリジーたちを守るため覚醒、イリは一人の軍人を虫化させもう一人を殺す。
7→その後イリは軍と博士っぽい男に連れられ去る。半分虫の人間は最後にアハトと名乗りキドウに虫籠になったE07に来いと言い残す。キドウはイリの父親グリフィスの遺品から、グリフィスがイリを連れてった男フランツと知り合いで、イリはフランツとフランツに義妹であるタニアの娘だと分かり、更にイリが実験で生まれた虫を操る女王だと分かる。
8→キドウはハディと共に商人が率いる軍の反抗勢力と会い軍と戦いつつE07へ向かう。一方07ではアハトが反乱を起こし軍関係者を殺しイリを連れ出す。07に侵入していたキドウはその気に乗じてフランツにグリフィスのメッセージを送る。アハトは妹のような存在だったイリを励まし虫を支配する道具になった母に会いに行かせる。
9→イリは虫を操る力を使い、母がいる場所を目指すが途中フランツと敵の首領でE地区の統轄アドハム捕まりそうになる。だがフランツがアドハムを裏切り、人を襲わないはずの施設内の虫が人を襲い始める。キドウはイリと合流し今度こそタニアの元へ向かう。一方軍に抵抗していたマリオたちは徐々におされ始める。さらに頼みの綱である別の街へ行った使者も軍が街と通じていたため捕まってしまう。
10→生きていたアハトは逃げようとした研究員を殺す。キドウとイリは虫と軍と戦いながら研究員しか知らないと言うエレベーターを使おうとするが偶然アドハムと遭遇してしまう。キドウは爆発の影響で怪我をし、イリを先に行かせ自分は時間稼ぎをする。イリは生きていたフランツの助けでついに母がいる場所へ辿り着く。一方満身創痍でアドハムを仕留めたキドウはアハトと会う。
11→イリは装置に入れられた母と対面し、フランツが命尽き果てる前に父親として最後の言葉を残す。05ではハディの部下で一般人を逃がしていたアイシャが使者の言葉で動いたペトロフの軍隊と遭遇、ペトロフは05を侵略しているアドハムの軍を攻撃する。キドウはバケモノになれないアハトを殺してやるため戦う。イリは虫籠を終わらせるため母の装置を止める。
12→母は死ぬ間際イリに愛してると言い残す。アハトはタニアが死んだことを察知して動きが鈍りキドウに殺されそうになる。しかしキドウは殺さず生きる道を探れと言う。05ではペトロフの軍隊がアドハムの軍を鎮圧し、05に平和が戻る。キドウはイリと合流し07を去り、アハトは07に残りキドウたちを見送る。