ひろたん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
健全モーレツミニスカ船長、今日も宇宙を行く!
それって、本当に女子高の制服ですか?
自転車、パンツでサドルまたがってるでしょ、って思うぐらいスカートが短い。
なるほど原作が「ミニスカ宇宙海賊」ですか。なら仕方ない。
で、なぜに「モーレツ」?検索すると意外と適当な理由のようで・・・。
この物語は、主人公茉莉香(まりか)が、
「もはや伝統芸能」と揶揄される宇宙海賊業の世襲を迫られるところから始まります。
本人は「そんなのまだ決めていない!」って言い張ります。
しかし、やはり家系の血は争えない。海賊センスがバツグンなのです。
もうなるしかないでしょ。でも、本人の気持ちは定まらない・・・。
そんな主人公が「決断は自分が選んだベスト」をモットーに成長する姿が見ものです。
自分は、海賊には、いきなり大砲ぶっ放して乗り込むイメージを持ってました。
しかし、このお話では、まずは電子戦でジャミングやハッキングをしかけます。
戦闘も戦略と戦術を分けて考えています。
つまり、ちゃんとSFしています。
話が進むと政治や王国の秘密も絡みスペースオペラの王道的な話になります。
荒れた宇宙空間の航行シーンは、スピード感もあり息つく暇も与えてくれません。
それでも「突っ切れ!」なんて無謀なことはせず堅実行動です。
例えば、超光速跳躍(ワープ)。
スターダスト除けに半物質ミサイルを打ち込んでからタッチダウンします。
つまり、出口のゴミ掃除をしてから通常空間に戻るのですが、芸が細かいでしょ。
他にも妙に細かい部分にこだわっています。
そのため、このお話をただのおちゃらけ話で終わらせていないところが憎いです。
この作品は、きわめてクオリティが高く丁寧な作りです。
とにかく登場人物の動きが自然です。
絵も登場人物と背景がうまく溶け込んでいて浮いたところがありません。
BGMもハイテクとは逆。
まるで南ヨーロッパの古き良き大航海時代の港町が思い浮かんできそうです。
アイキャッチは、まさしく海賊冒険ものって感じで良いアクセントになっています。
この作品は、モーレツミニスカにも関わらずとても健全で面白いです。
人は死なないし、パンチラも無いので、年齢関係なく誰でも楽しめます。
内容も最初から最後までテンション高めなのでサクっと観れてしまいます。
最後に、やはり最大の魅力は何と言っても主人公茉莉香です。
裏表が全くなく、見たまんまのさわやか元気さんです。
それでいて芯がとても強くかっこいいのです。
スカートの丈などまったく気にもせず、茉莉香船長は今日も宇宙を駆け抜けます!