シボ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
序盤の違和感が終盤むしろ味に感じた。
始まってすぐの印象はキャラ絵がちょっとゆる~い感じのタッチで
正直女の子が可愛くなくて、これは視聴者選ぶかもって思って観てました。
このアニメ、知らなかったのですけど
あの有名な岩井俊二の初アニメ作品で
実写で撮影した映像をアニメーション化する“ロトスコープ”という技法を使って制作したそうです。
どうりでなんか人物の動きは独特
(逆に実写に近いからリアルってことになるのかな・・)
で言われてみると滑らかな動きといえばそうかも。
背景は綺麗だけど人物は浮き出て見える感じで見慣れない雰囲気はそういうことなんですね。
ヒロインの有栖川徹子(アリス)は
石ノ森学園中学校へ転入してきます。
自己紹介後、先生に促されて座ったアリスの席はクラスの真ん中に
ぽっかり空いた二つの席。
このクラスではかつて生徒達がまことしやかに恐れる不思議な殺人事件
(ユダが、4人のユダに殺された)があって
生徒達の異常な雰囲気にアリスは巻き込まれていきます。
そしてもう一人のヒロイン
アリスが引っ越した隣に住んでいる引きこもりの荒井花(ハナ)。
かつてこの不思議な事件をきっかけに引きこもりになったハナと
アリスが出会い真相解明に奔走する青春ストーリーです。
アリスの持ち前の行動力。ハナの冷静だけどちょっと自分勝手な
感じ。
ヒロイン2人が中学生らしくてちょっと抜けてるところが良いです。
そして時間が進むにつれてお互いを知っていき、絆が生まれていく
関係性が観てて爽やかに感じました。
ダブルヒロインの声優を務めた
蒼井優さん、鈴木杏さんもとても良い感じでした。
こちらも後で知ったんですけど
先に声を収録して後から絵を付ける「プレスコ」という手法
で作ったみたいなのです。
アテレコを苦手としてアニメを台無しにしちゃう俳優も多いなか
有名俳優さん使うならプレスコだと良い演技出来るのかもですね。
(まあそんな特殊な作り方は解ったものの
やっぱりヒロイン達が可愛くない><!。
これではせっかく蒼井優や鈴木杏にした意味が・・・です。
ここはアニメなんだからもっとデフォルメしても良かったのかも)
そんなキャストの中でも、まんま平泉成の存在感は和みました。
作品全体としては
若さ故の危うさや無謀さが嫌味なくて描かれてて良いな~って思える
素敵な作品でした。
最後にこのアニメ作品は2004年に公開された実写映画『花とアリス』
の前日譚にあたるそうです。
自分的には実写映画を観てなくても十分楽しめると
思いました。
逆に実写映画を観てない自分は声が同じの実写のほうも
これを機に手を出してみようかな!?