ぺー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
劇空間プロ…デューサー
TV本編は視聴済み
とあるアニメ制作会社を舞台にそこで働く人々を現場視点で描いた作品の劇場版。お仕事アニメとしての出来もよく、アニメ慣れしてない一般人にもそこそこウケの良い説明不要の逸品。
あにこれ利用者もけっこうな確率で視てそうだし、TV2クールを経て何見せてくれるんだろうか期待に胸膨らむ劇場版です。なお本編視聴してからこちら鑑賞されることをお勧めします。
リアル寄りな物語は劇場版ではなにやるか?ですよね。路線・方向性に注目です。
時系列は前か?後か?並行世界か? ⇒ 後です
発展形か?縮小系か? ⇒ 縮小系です
第三少女飛行隊での「いいもん作ったなぁ」の数年後。往時の活気がなくなったムサニが今回の物語舞台。意外と尺ありますな119分です。
活気のなくなった理由は本編にてご確認くださいませなんですけど、良い塩梅にTV版で幸せな気分になったところを久々の再会で思いっきり不安にさせてくれます。なんとなく明るい未来を想像してたのもあってこれはこれでストレスかもしれません。
お仕事アニメの良さは棄損せず発展せずそのままといったところでしょうか。
スピンオフなら「あれは劇場版だから別腹だよん」と言い訳可能ですが、TVの延長線上の時系列だと否が応でも名作との比較になります。
変わり映えないは誉め言葉
そんなこと感じた劇場版でした。90分前後の尺が多いところで丸々二時間尺使ってあっという間に感じたので成功だったと思います。
目標に向かってチームが一つになっていく様はなんだかんだ好き。
※ネタバレ所感
■品質と納期其の一
こだわりたいから骨を折る。『えくそだすっ』であるぴんの表情に細かい動きを持たせるために作り直したムサニの面々。劇中劇でそんなシーンを見せた理由はなぜか?
最後の最後、宮森とずかちゃんのあの掛け合いで細かな表情の変化を見せる主役を我々に見せたかったからだと思っております。きちんと劇中劇が作中に反映されてるのに何より感動した私です。そういったところ健在だったかと。
{netabare}社長がカレーを振る舞い宮森と会話のキャッチボールしてた時、涙流す宮森に気づいてってとこきちんと一瞥して発声を止めるんですけど、そこの社長の目線が宮森と目が合わない程度の絶妙な目のくばせ方をしてるんですよね。相方が泣いてるのにふと気づいたときに、まじまじと見ないで気を遣う心情がきちんと表現されています。{/netabare}
感情の拾い方があいかわらずよい。
■品質と納期其の一
こちらはTV版と引き続きのダメ出しです。
{netabare}プロデューサー(涙)
権利処理やらなんやら先回りできてないのは相変わらず。このプロデューサーが物語をドラマチックにしてくれてますけど…何も言うまい。
リアルのP.A.worksさんではモデルとなった方々にも各々筋を通していた模様。そういうとこ大事です。{/netabare}
視聴時期:2021年7月
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2021.09.01 初稿