「ぼくらの七日間戦争(アニメ映画)」

総合得点
63.7
感想・評価
59
棚に入れた
238
ランキング
4219
★★★★☆ 3.3 (59)
物語
3.2
作画
3.5
声優
3.2
音楽
3.2
キャラ
3.2

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ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 2.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

SEVEN DAYS WAR たたかーうよ〜♪

1988年に公開された、
宮沢りえさん主演の実写映画のファンなので、
この作品も視聴を心待ちにしてました。

が、
あー、これはタイトルが同じなだけで、
違う作品だ。。。
昔を懐古する気持ちで観てはダメなやつだ。。。

という印象ですw

1988年の実写映画では、
教師や親の理不尽と対立する子どもたちを描いていて、
教師や親はとんでもなく横暴で高圧的であり、
そんな大人に対し、子どもたちは、
戦車を操縦しちゃったり、花火を打ち上げちゃったりで、
ついには警察や機動隊と衝突、と、
まあやりたい放題な内容なんですが、
その30年後という設定のこの作品は、
良くも悪くも「今どき」であり、
言ってみれば「良い子」である。

{netabare}
地方議員である綾の父親の唐突な引っ越しに反対し、
せめて1週間後の誕生日まではみんなと過ごしたいという、
綾のちょっとしたわがままに、
幼馴染の守の発案で、
クラスメイト数人とともにプチ家出。
その家出先の廃工場にたまたま居合わせたのは、
不法入国の検挙から逃れたタイ人の子ども。
そしてそれを追いかける入管職員との攻防が始まる。

大筋はこんな感じで、
主人公の子らは、
ちょっとしたわがままだったはずが、
結果的に争いに巻き込まれただけなのだ。

教師は一切出てこず、
親もかろうじて、父親が2人登場するくらい。

大人と戦うシーンはそれなりに迫力あるし、
SNSを利用した戦略はまさに現代的で面白いんだけど、
対立構造がなんとなく取ってつけたようで薄い。
{/netabare}

時代が違う、と言えば、
完全にそこで詰んでしまうのだが、
原作が出た頃の高校生は、
行儀良く真面目なんてできやしなかったし、
夜の校舎窓ガラス壊して回ったりした世代なので
(↑いや、そんなことしてないけどねw)、
現代においては完全に時代錯誤なんでしょう。

今の子がこれ聴いたら、
「え、犯罪じゃん」の一言で一蹴されるんでしょうね。
↑宗田理氏の原作は1985年発表。
尾崎の卒業も1985年なので引用してみましたw

大衆エンタメ作品としては、
無難に面白いとは思いますが、
「ぼくらの七日間戦争」世代からすると、
なにか物足りない。

あともう一つ、
どうしても言いたい。
{netabare}
主題歌、挿入歌は、
Sano Ibukiさんと言うアーティスト。
正直、存じ上げない方だが、
劇中での曲の入れ方、曲調、歌い方、
完っ全に「君の名は。」のパロディ!

何故そこまであからさまに寄せてきた!?
という感じ。

おまけに、
アップテンポな曲のタイトルは「決戦前夜」。
いや、漢字4文字って、、、
「前前前世」と被っとるわ。。。

スローな曲のタイトルは、「おまじない」。
いや、ひらがなタイトルって、、、
「なんでもないや」と被っとるわ。。。

こんな二番煎じ的な使われ方で良いのか?
制作陣はこれで納得したのか?
正直、大きくマイナス点です。
{/netabare}
唯一、作中で嬉しかったのが、
最後のシーン。
{netabare}
宮沢りえさん扮する中山ひとみの登場で、
戦車をバックに撮った当時の仲間の写真が映り、
BGMには「SEVEN DAYS WAR」が流れる。
この作品が、
「ぼくらの七日間戦争」であったという、
懐かしみを感じた唯一のシーンでした。
{/netabare}

投稿 : 2021/08/21
閲覧 : 408

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