「交響詩篇エウレカセブン(TVアニメ動画)」

総合得点
90.3
感想・評価
4412
棚に入れた
20482
ランキング
57
★★★★★ 4.1 (4412)
物語
4.1
作画
4.0
声優
4.0
音楽
4.2
キャラ
4.1

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nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ふと思ったのですが、ビームス夫妻ってランバラルとハモン?

23年10月追記。ふと思ったことです。
 チャールズ、レイのビームス夫妻って、ランバラルとハモンですよね?作品中盤で主人公パイロットと個人的な人間の交流と軍隊に入って戦う意味が描かれていました。
 なんとなく、哀戦士たちのMAD動画を見ていて気が付きました。なぜ、見てるときに気が付かなかったのか不思議なくらいそのままでした。
 そう考えると、本作は、やはりガンダムをリスペクトしているなあと思いました。つまり、人間を描こうとしていた意図はあったんだなあと思います。その視点でそろそろ再視聴したいですねえ。

 エウレカほど評価が分かれる大作も珍しいので。




以下 23年5月に再評価したときのレビューです。

ガンダムにもマクロスにもなれませんでした。追記 ちょっと上方修正。

 スカブコーラルは何だったのか?ですね。エウレカを通じて、未知の生命体とのインナースペース的な精神の交流があったでしょうか。僧侶と仲が良かった女の子は何を語っていたでしょうか。仲良き事は美しき事かな、ですかね。
 つまり、テーマの焦点がどうも掴みづらかったです。男女のペアがやたら出てきますので、愛情的なテーマはあるのかもしれません。
 ただ、人間の在り方とか戦う虚しさみたいな主張も感じられません。4クールでこれだけ美しいアニメを作ったにしては、あまりに奥行がない気がします。

 ここがエウレカがガンダムにもマクロスにも成れなかった理由かなあ、と思います。スタイリッシュな映像と音楽。ロボットがサーフィンする目新しさ。確かに見ていて気持ちがいいんですが、内容です。

 ボーイミーツガール。突然ロボットに乗る。艦長との確執。恋心。家出。成長、最終決戦。男女の要素を除けばガンダムでした。強化人間の悲哀も出てきましたし。でも、死がない。戦争のリアルがない。ホランドのレントンイジメは不快なだけです。レントンが人を殺さなくなります。これは反戦でしょうか?人命尊重でしょうか?周囲ではドンパチやって人が死んでいるのに。主人公=クリエータの自己満足でしかありません。

 ビームスのところはなかなか愛憎が描けていましたが、エピソードとしては面白くても、じゃあ、スカブコーラルに通じるテーマみたいなものとリンクしているかといえば、あまりそういう感じもしません。ビームス夫妻は私怨に散って行きました。レントンとの交流は何だったのでしょう。

 モーニンググローリーとアネモネの一人語り。非常に良かったです。エピソードとしては本当にいい話でした。この2つは何度でも見られるくらい良かったです。愛情表現としては最高でした。でも、やっぱり物語全体の中のパーツとしては何が言いたいのかがわかりませんでした。世界系といえば世界系なんですが。

 子供向けを強く意識しているのはわかります。なので内容をマイルドにせざるを得ない事情もあると思います。でも、大人の事情の裏を上手くかいくぐって、作家性を出す努力がなければ歴史的なアニメにはなれないと思います。

 音楽性は高かったと思います。4クール目のOPと一番最後のレントンが出撃するところの挿入歌は非常に良かったです。



追記 ちょっと訂正です。今回見直すきっかけは過去からのアニメ音楽を聴き直していて、本作の動画をいくつかみたら結構感動するなあと思ったからです。

 全体的に物語が散らかっていますので、テーマ性についての深さが感じ辛いという印象に変わりはありません。
 音楽頼りでちょっと奇をてらうような演出が鼻につくような感想もなくはないです。当時の時代背景として「スタイリッシュ」というキーワードがあったと思います。IPODに代表されるモノトーンとかスッキリ、電子的というかダンスミュージックというかそういう雰囲気が本作から強く感じられます。良し悪しでいえば私のセンスとのズレは感じました。

 が、レントンとエウレカのラブストーリーと、レントンが憧れのホランドを越えて月光号を巣立つという点で成長物語が上手く描けていました。そして、ポイントポイントになる話…モーニンググローリー、アネモネの最後の方の一人語り、デューイのところの孤児の部隊、1話の掴みとか、僧侶の恋物語とか最終回とか非常に良かったです。

 あとは、サブキャラでタルホのイメチェンです。いい意味でも悪い意味でも子供みたいなホランドに対して、妊娠して大人になるというのがレントンエウレカとの対比で別の意味でも成長物語になっていました。

 不殺のところかああれがなあ…とは思います。ガンダムシードでもありましたけど戦場それはなあ…あまりに綺麗ごとだなあ…だから僧侶を出したのかなあ…今回キーになる数話を見返しただけですが、劇場版含めて時間かけて見たくなりました…長いから自身ありませんけど。


 したがって、ストーリーは3→4ですね。作画のレベルは4にしてましたけど、5点でもいいかなあ。

 余談ですが「ねだるな勝ち取れさすれば与えられん」ってちょっと「進めば二つ逃げれば一つ」を思い出しました。アニメの名言もバカにできないです。

投稿 : 2023/10/24
閲覧 : 693
サンキュー:

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