たつや さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
体感秒 全力疾奏の夏 蘇る青春
高校の吹奏楽部を題材にした青春ものの作品。自分が高校時代吹奏楽部だったのもあって、見る前から親近感を感じていたし、前評判も良かったので大学の夏休みを利用して見てみました。
ユーフォニアムってメロディから伴奏、ソロまでもこなせる楽器なので自分は好きですが、低音ということもあり、なかなか人気のないマイナーな楽器。だからこそ、そのユーフォニアムに視点を当てているところがとても良いと思った。そして吹奏楽部が抱える複雑な人間関係や悩み、葛藤までも忠実に再現されていて、自分自身もとても共感できた。1年生と3年生の仲は良いのに1年生と2年生の仲が悪いのとか、1部の女子はほんとに優しいが、1部の女子の裏の顔がめっちゃ怖いのとかまじで共感できる(笑)そして京都アニメーションが制作しているという点もあり、キャラクターや風景、楽器に移る服の反射などの繊細な描写に加え、主人公の久美子から麗奈、あすか、晴香、滝先生などの声優の演技も素晴らしい。音楽の面でも、初心者と経験者の音の差や第11話での麗奈と香織先輩のオーディションでのトランペットの音色の差など、表現するのが難しい細かな部分まで表現できている。あと第8話の特殊endingのユーフォとトランペットのアンサンブルもとても奥ゆかしい演奏で感動した。キャラクターもどこか冷めている主人公の久美子や、チューバ初心者なりにひたむきに頑張る葉月、コントラバスへの愛なら誰にも負けない緑輝、花形トランペット🎺で父のような特別な存在になりたい麗奈。その他にも様々な個性溢れるキャラクターがいて、等身大という感じでとても感情移入しやすかった。
つまり文句なしの☆5ということです(笑)
高校生という大人になる1歩手前の少年少女たちの揺れ動くが真っ直ぐな気持ち、自分の信じる信念や価値観、思い通りにならないもどかしさ、様々な葛藤を感じながら、1歩1歩歩んでいく姿を吹奏楽部を通して表現した名作。ああもう1度吹奏楽部で青春したいなぁ(無理ですが笑)