ひろたん さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ここまで吹っ切れた結末の他を寄せ付けない突き抜け感がすごい!・・・だが、
コンセプトがイイ。最終兵器な彼女です!
究極の結末もイイ。ハンパない「終末」です!
1話目がすごく面白くて掴みもイイ。これは期待せざるを得ない!
しかし、それだけに2話目以降が非常に残念なのです。
劇中では、登場人物はちゃんとドラマしていました。
人間の醜い部分もちゃんとさらけ出していました。
それだけに、背景がいまいちだったのです。
背景とは、「物語の背景」と「絵の背景」の両方です。
「物語の背景(設定や脚本)」について
ちょっと弱すぎると言うか、薄すぎると感じました。
人類が置かれている状況、何と戦っているのか、どこに向かおうとしているか。
そして、彼女が最終兵器になってしまった理由やそれに望みをかける人類の意図。
それらすべてが語られることなく、ただ何かと戦っているだけです。
ある意味、戦時下の末端の兵士や市民は、それが現実なのかもしれません・・・。
そう考えると、非常にリアリティがあるとも言えます。
見方を変えるとこの理由なき理不尽さに翻弄される姿を描いたのかもしれません。
しかし、作品として見た場合、筋道が無いように見えてしまうので辛いのです。
「絵の背景(演出も含む)」について
あれだけ大きなイベントが発生した後です。目の前で人が死んでいきます。
それなのに、綺麗な建物、棚に整然と並んだ本、きっちり置かれた観葉植物。
つまり、日常と変わらない風景(背景)がそこにありました。
登場人物の状況と背景にギャップがありすぎてリアリティを感じられません。
少々、シラケてしまうのです・・・。
人間ドラマは、恋愛だけではなく、醜い部分も含めてよく描けていると思います。
それに、なによりもコンセプトがすごく良かっただけに非常に残念なのです。
背景をしっかり組み立ててリメイクしたら面白い作品になるなと思いました。
この究極の「終末」をちゃんと描き切れば、他のどの作品も太刀打ちできません。