takumi@ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
夏という季節だったからこその永遠
キャッチコピーは「その夏の思い出が、僕達の永遠になる」
オリジナル作品ということで期待度はかなり大きかった。
霧島 海人(きりしま かいと)を主人公に、同じ学校のクラスメイトや先輩たちと
繰り広げる青春ラブコメ+SF的なファンタジーエッセンスをほんの少し。
登場人物のほとんどが誰かに恋をしていて、
相手もまた別の誰かに恋しているから、想いは告げられないまま、というせつなさは、
『ハチミツとクローバー』に似ているなと思ったら、
脚本の黒田洋介氏、ハチクロでも脚本を書かれていたようで、納得。
ありがちな展開だけれど、些細なことで心が揺れ動いているのをみつめていると、
否応にも遠い昔の自分の記憶がよみがえったりして、キュンとなった。
不思議だよね。
季節が夏というだけで、どうしてこうも懐かしさがあふれてしまうのだろう。
秋にも冬にもない、たぶん春とも違う郷愁めいたものが夏にはある。
この作品の季節が「夏」であることにも、やはり同じ意味があるのだろうな。
ただ、個人的な好みからいくと設定に少々無理を感じてしまった。
{netabare}
SF設定、先輩が宇宙人であるって必要だったのかな。
おそらく、やがて必ず来る別れを予感させつつ、
なおさらにせつないムードを高めるためには、そのくらい距離感のある枷が
必要だったのだろうし、終盤の派手な展開とその後に来る美しい映像は、
SF設定あってこそのものだっただろうしね。
{/netabare}
というわけで演出上のスパイス的なことを思うと仕方なかったかも。
登場人物、それぞれ魅力があって良かったけれど
個人的には、檸檬先輩の謎めいた感じとコンパクトな可愛さがツボだった。
それに、きっと最後に彼女が何かやらかしてくれるだろうって期待がすごくあった。
それにしても、メガネ率の高い作品だったよね。
それだけがいまだに、謎(笑)