えりりん908 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
全力で脱力する京都アニメーション!
京都アニメーションさんというと、
「ユーフォ」や「Free!」に代表される、リアル葛藤系作品や、
「ハルヒ」シリーズや「ヴァイオレットエヴァーガーデン」に代表されるSF/ファンタジー系作品。
そういうのがスタンダードかな?って思う人は多いと思いますし、
「けいおん!」や「たまこ」シリーズみたいな日常系作品だって
感動譚にしてしまう、その構成力・作画力こそが魅力なのは、誰しもが認めることでしょう。
私もそうです。
でも、待って!
京アニ、それだけじゃないよ!ってあらためて、
制作会社としての、フトコロの深さを教えてくれるのが、
「日常」や「甘ブリ」に代表される、もうひとつの京アニの顔。
そう、「日常+脱力」系作品なのです!(笑)
ここでは、人と人との、あるいは人と人ならざるものとの、
軋轢や反目や対立や融和や、相互の理解に至る手前の
様々な葛藤がテーマに掲げられている訳ではありません。
もちろん、そういう要素は描かれますけど、
それはテーマではなくて、ギャグの要素として昇華(消化?)されています。
そして、それはそれでいいんだ。
そういうのも面白いんだ。
京アニさんやるじゃん!
って思わせてくれるんです。
精妙美彩な作画ではないから、そういう京アニとは違います。
ちょっと感動しそうになるエピソードもあったりするけど、
そこが狙いじゃないから、笑いにかき消されます。
でもそれでも楽しい!
そういうのも面白い!
って思わせてくれる、
実力を出し惜しみしてるんじゃなくて、
全力でチカラを抜いている、
こういうのも、
アニメの包容力の大きさなんだって、
思い知らせて貰えます。
あまり触れたくないけど、この作品と、第2期の間に、
嫌なこと、ありました。
それでも全力で、こういう作品を、
しっかり無駄な力を抜いて作り込んでくれる。
素晴らしいって思います。