「蜘蛛ですが、なにか?(TVアニメ動画)」

総合得点
72.7
感想・評価
434
棚に入れた
1502
ランキング
1105
★★★★☆ 3.2 (434)
物語
3.1
作画
3.1
声優
3.6
音楽
3.2
キャラ
3.2

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とりあえずの簡単な感想

 原作は未読。
 異世界転生ものは数多くあるが、転生先では蜘蛛になってしまったというのが個性的な
ところで、転生先が人外のモンスターだったという点では
「転生したらスライムだった件」(以後、転スラと表記)に通じるものがある。
 前述の転スラも含めて、多くの異世界転生ものは転生者に何らかのアドバンテージがあるのに
対して、本作の主人公である蜘蛛子がかなり弱い状態で転生するのはこれまた珍しい設定。
 この弱い状態から始まった蜘蛛子がぎりぎりのサバイバルを繰り広げながら、次第に
強くなっていく過程がスリリングで面白い。
 加えて蜘蛛子の独白や態度がなかなかユーモラスでこちらも見所といったところ。この辺に
関してはキャストである悠木 碧氏の演技のよるところがかなり大きい感じ。

 蜘蛛子パートと交互に描かれていくのが、同じく転生者である
シュレイン・ザガン・アナレイトを主軸とした言わば人間パート。
 当初、蜘蛛子パートと人間パートは無関係に進んでいくが、実は作中時間が異なるという
叙述トリック的なものがあり、蜘蛛子パートが人間パートの真相部分に繋がっていくという代物。
 この仕掛けは売りの一つだったようだが、ネット上の感想などを見るとどうも人間パートは
評判がよろしくない。
 自分も人間パートは「次に繋がる何かがあるのだろう」という興味こそれあれど、それ自体は
凡庸な印象があり、どうも送り手(製作)側と受け手(視聴)側で面白いと思っている部分に若干の
ズレがあったような印象。

 「人間パートは要らない」なんて声もあったが、それだとさすがにストーリーは単調なものに
なってしまいそう。
 「素直に時系列順にすれば」という意見も見受けられたが、個人的にはこの仕掛け自体は
そう悪いものじゃないと思っていたりする。
 前半が主に伏線を張る展開で後半に一気に回収していくような作品、あるいは個々が無関係の
群像劇が後半でそれぞれが一つに繋がっていくような作品などでよくできた作品の場合、前半の
ストーリーが地味な段階ではキャラの魅力やキャラ同士のやり取りなど、ストーリーとは別の
部分で作品の面白さを引っ張っていったりすることがあり、本作の人間パートは
そういうところが必要だったのかなと思ったりした。

2021/08/01

投稿 : 2021/08/01
閲覧 : 255
サンキュー:

5

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