nyaro さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
正当派スポコンアニメ。普通に面白かったです。
久々に正統派スポコンを見た気がします。大きなストーリーとしての尻切れトンボ感はありますが、ラストにちゃんと一つの結論がでていますので、アニメとして完結もできていました。普通に面白かったです。原作は未読です。
ボルダリングのルールの解説や、個性の出し方、練習、素質、道具、安全対策、怪我などスポーツを楽しむ上で必要な部分がちゃんと描けていたこと、バレーとゲームの組み合わという才能を見つけてヒロインにしたこと、スピードの競技がヒロインの欠点としてちゃんと残ったこと、上原のスランプなど、王道がちゃんと抑えられていたと思います。勝ち負けにそれぞれ理由があるので話として、面白かったです。
オリンピック競技も始まるのでルールの概要を知るのに丁度良いと思います。
構成が悪かったのは否めません。3話、4話の岩場でのフリークライミングからの体力訓練のパート。スポコンものとして、魅せる展開でした。これが先に来れば良かったのに、と思います。1話の上原の理不尽なヒロインに対する姿勢がエピソードとして最悪だったので、あれがなければ、もっと本作は評価が高かったのでは?と思います。2話のいきなり試合にでる無茶も違和感がありました。
例えばヒロインがTVでボルダリングを見て、興味を持って普通に入部して、3,4話の基礎練習があってから初めての試合の流れにするだけで、相当良くなった気がします。
内容としての欠点は、ヒロインのバレー経験による身体の特徴が分かる部分がエピソードとしてちゃんと明示されなかったこと(結果的にバレー経験のある子で説明ありましたが、ヒロインが強い理由として身体についてもっと解説が欲しかった)があげられます。
また、登場人物が多すぎて、焦点が定まらないのも良くなかったです。そのせいで、部員やライバルたちの個性があまり表にでてきませんでした。ルーキーキラーの子が上原との絡みになってしまいました。ヒロインと並列して描かれる明確なライバルであろうアイドルの来栖が出てくるのがおそすぎた気がします。
結果として深掘りが足りず、ストーリーそのもののテンプレ感がありました。
これから面白くなりそうなのに、1クールはつらいですね。スポーツものは最低2クールの尺が欲しいです。中学生の後藤さんがなかなか可愛かったので、彼女の活躍も見たかったです。