シャベール大佐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
理不尽で過酷な状況に置かれた少年少女たちを描く、SFミリタリーアニメ
ラノベ原作のSFミリタリーアニメ。全11話。
作品の舞台となる国には、「人型の豚」扱いの被差別民(エイティシックス)がいて、戦争の駒として使い捨てにされている、という設定。内容的には、エイティシックス部隊の少年少女たちが置かれている過酷な状況を、部隊を遠隔で指揮管制する支配者側でありながら彼らに寄り添おうとする女性将校の視点も交えながら描いていく感じです。とりあえず、感想を結論から書くと、別につまらなくはないけれど、特に面白いわけでもなかったかな、といったところ。いちおう、戦争の悲惨さや差別の理不尽さといったものが作品の土台になっていて、人もたくさん死ぬような重たい話ではあるのですが、個人的には、実際にそういう場面を観ても、正直あまり心を動かされなかったです。その理由はおそらく、物語の図式がちょっとわざとらしいというか、作為的すぎると感じてしまったこと。いくら人が死んでいくようなところを見せられても、どうせ最初から殺すつもりで描いてるんでしょ、みたいに思えてしまって、悲しいとか悔しいという気持ちはそれほど湧いてきませんでした。テーマ自体が悪いわけではないですし、やりたいこともわかるのですが、そのあたりは、もう少し目立たないように、自然に描けていると良かったかもしれません。
作画は綺麗。戦闘シーンも迫力がありました。キャラは、それぞれの役割や個性は結構しっかりしていましたが、それ以上の魅力は感じなかったです。
最後まで観終わって、それなりには楽しめました。この続きが10月から放送されるとのことで、このあとの展開が特に気になるわけでもないのですが、「まあ、また観てもいいいかな」くらいには思っています。