にわか さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
原作のエッセンスはじゅうぶん
ただ、この構成だとアニメだけを百周しても全貌は分からないと思います。他にもレビューで書かれている方がいらっしゃいましたが、特に11.12話のつくりは良くないかなと個人的に思います。せっかく客観的に人間や妖精(正確には違いますが全部書けないのでぜひ原作を読んでください)の世界をシニカルに、そしてコミカルに描写してきたのにピントがズレてしまったように思います。
まったく話は変わりますが大学入試に使ってもよいレベルの知識や教養が散りばめられていると思います。このくらいのことを正確に理解してから入学すれば有意義な学生生活が送れるのかもしれません。台詞を全て文字に起こすだけでも勉強になってしまいそうです。妖精さんも開けっ放しの口でかわいい間抜けなトーンで急に芯をくった発言をしたりしますからね。
食料問題に登場する首なし鳥はマイクがモチーフなんでしょうが実際食肉用のチューブでつながれた首のない鶏は実験、開発中です。
猫と電子レンジはアメリカで実際にあった裁判の話でしょう。
正奇数角形ばかりに囲まれる電球。
クローンは倫理的にアウト(まさかのわたしさんの発言)
影でしか表現されていませんがこの直後に生首で蹴鞠をするシーンもありました。
言葉を持たずそれでも自分が何者かを考え続ける(個人的にはこれは不可能だと思う。言語は抽象思考のために存在する)
時間は人に平等かつ継続的に供与される天然資源。
世界はコンクリートジャングルです。絆が壊れ心が乾くのです。
ちょくそとひらがなで書いているのにじきそ。
スズランには毒がある。
珈琲は植物から抽出します。それによって珈琲と紅茶の製法がひっくりかえりました。
神の概念は一転して悪鬼のそれとなったのです。
それ相応のゆるさが必要!
結束のないクラスで砂粒の1つとして生きたい。
人間は考える芋だと思いました。だって芋づる式だもの。
コメントを混ぜるとたいそう長くなると思い、途中から作中の言葉を貼り付けただけにしました。でもこうしてみると様々なジャンルの抽象表現が盛り込まれています。原作には思考の明滅なんて言い回しもあり、ああ、宮沢賢治か…とか作者の意図がわかれば楽しめる要素が星の数ほど盛り込まれています。
全然うまくレビューできませんでした(笑)登場人物たちがなにものか、この世界はどんな風にできているのか、知りたければぜひ原作を読んでください。原作も1周じゃぼんやりしかわかりませんけどね(笑)
わたしさんを見事に演じきった中原麻衣さん、素晴らしいと思います。この作品に出会えて幸せです。ほんとにちょっと前のエロゲのシナリオライターって天才が混じってましたよね…。
このレビューは不満なのでいずれ更新したいです。