ぺー さんの感想・評価
3.9
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
手のひら返して途中脱落者の帰還は可能です
原作未読
唯一無二の価値…
昨今の諸般事情を鑑みて、昔の少女漫画しかも一度アニメ化もした作品のリメイクにあらかじめ完結までの5クール分もらえた事は奇跡としか言いようがなし。
中身内容の論評以前に作り手の情熱に頭を垂れたい逸品です。
冒頭あえてそんな話をしたかというと理由があって…
フルーツバスケット1期(25話) 3.6点
フルーツバスケット2期(25話) 3.4点
普通orつまらないの境界を3.5点にしてる私にとってFinalに至るまでの評価は決して高くありません。
完走してみたらこれまでの負債をFinalでがっつり返して少しお釣りができたな、が正直な評価です。名作の誉れ高い作品の完結部分に該当するFinalはお世辞抜きで良かったです。
原作未読で楽しめた方どれだけいらっしゃったでしょうか?
ドタバタしていた立ち上がりから徐々にトラウマを小出ししてきた1期。
そのトラウマが主成分となって陰鬱なテイストが続く2期。
原作未読で結末を知らない私の場合、鬱状態キャラの数多さとなによりその理由がイマイチ見えてこないまま進行する物語がつらかったです。持ち返すFinalまでの我慢比べは必要かもしれません。つまり
キャラたちのトラウマ(“呪い”込み)どうなりましたか?
待たされた分否が応でも高まる期待値に対する回答っぷりは極めて良かった。
{netabare}アキト含みで十二支の呪いが生じた背景の説明やその後の顛末はもちろんのこと
1.透くんのお母さんをきっちり拾う
2.物語のきっかけ由希の透くんへの想いにもきっちりケリをつける{/netabare}
物語のぶっとい本筋からして捨てちゃっても文句言われなさそうなところに焦点を当て、しかも本筋をさらに豊かにする挿話。
総括するとこんな感じ ↓
・結末知っとかないと途中きついかもしれない
・長編を楽しむ心の余裕が必要
・お釣りはくる!俺を信じろ!?
戻りますけど、全部やると決めての63話が唯一無二の価値です。スポンサーのご意向を伺い刻んで刻んでの結果として4期5期じゃないですからね。それだけで良いんじゃないかしら。
最後に盛り返す展開は鉄板。作中の高校生活3年間と同じように放送期間もたっぷり2年強かけながら、山あり谷ありマンネリありの高校生活を疑似体験できたかのような貴重な経験でした。
※閑話休題
{netabare}だからこそ最終話。高校卒業後での新居アパートのシーンがまぶしくそして寂しく見えるのよ。{/netabare}
それとOPアニメーションは綺麗でしたね。これだけ美しい日本家屋を初めて見たかもしれません。
視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ
-----
2021.07.20 初稿
2022.06.04 修正