シャベール大佐 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
切なくて悲しい場面が印象に残る、大正時代を舞台にした吸血鬼もの
大正時代の東京を舞台にした吸血鬼もの。全13話。
吸血鬼を取り締まるために陸軍内に発足した第十六特務隊、通称「零機関」の隊員たちが主要キャラですが、物語としては、正義の零機関が悪の吸血鬼を退治する、というような単純な勧善懲悪系ではなくて、もっと人間ドラマ寄りの方向性。愛し合う男女の片方が吸血鬼になってしまう、みたいな切なくて悲しいお話が多く描かれていて、まあまあ悪くなかったです。ただ、全体としては誰が明確に主人公というわけではない群像劇になっていたためか、メインストーリー的な部分がわかりづらいという感じもして、個人的にはそれほど強く引き込まれませんでした。場面単位では感動的なところもあっただけに、ちょっと惜しかったような気はします。
作画は、普通に綺麗。声は、諏訪部順一、畠中祐、山寺宏一など、総じて良かったです。あまり出番は多くなかったですが、高垣彩陽の演技も印象に残りました。音楽は、OP曲やBGMなど、作品の雰囲気に合っていたと思います。
最後まで観終わって、それなりに楽しめました。切なくて、悲しくて、儚くて、美しい、みたいな空気感はしっかりと作れていたので、そういう系統が好きな人は観てみてもいいんじゃないでしょうか。