二足歩行したくない さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
タイトルと絵でビビッときた方は素質があるので見ると良いと思うよ
Fate/stay nightを元にした作品。
Fate/stay nightのパラレルワールドという設定で、伝奇的な雰囲気の原作とは趣の異なるお祭り的作品です。
主人公はFate/stay nightで登場した「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」。
市立穂群原学園小等部に通う女子小学生のイリヤは、兄である「衛宮士郎」に片思いをしています。
ある日、入浴中に士郎とお風呂場ドッキリをしているところ、突然窓からカレイドステッキの「マジカルルビー」が飛び込んできて、兄に激突、士郎はそのまま卒倒します。
そのままお風呂場で迫られ、ルビーと魔法少女の契約をしてしまったイリヤの魔法少女としての日々が始まるという展開で、のっけからダメな大人のハート鷲掴みする展開にウキウキワクワクですね。
とりあえず1期の本作においては、願望の器たる"聖杯"や、7人の魔術師たちによる"聖杯戦争"は登場しません。
登場人物は被りますが、Fate/stay nightとは設定が全く違っています。
主人公はイリヤスフィール、両親はアイリスフィールと衛宮切嗣、衛宮士郎はイリヤの兄で同居しており、両親が海外出張中のため、お手伝いとしてリズとセラが家事を取り仕切っています。
イリヤの担任教師として藤村大河が配置されているなど、原作を知っていれば「知ってるキャラが出た」くらいの認識で原作キャラは登場します。
また、キーキャラクターとして「遠坂凛」が登場します。
時計塔から、冬木市に現れた強力な力を持つクラスカードを回収する命を受けて凛が冬木の街に現れるストーリーとなっており、ステッキに愛想を尽かされた凛がイリヤとともにカード回収を行う展開となります。
当然ながら凛とイリヤは本作スタート時点で面識はなく、イリヤも一般的な小学生として登場するので、1期の本作においては、Fateのキャラを借りた別作品という感じでした。
そのため、前提として原作を見ておく必要もないと思います。
魔法少女の女子小学生がカード回収のため街を駆け回り、収集したカードの力は使うことができる『カードキャプターいりや』な内容です。
イリヤの同級生の「美遊・エーデルフェルト」がもうひとりの魔法少女として登場します。
美遊は学業、料理、芸術面、運動面などなどが卓越していて、口数か少なく、他人に無関心なところがあるのですが、終盤、イリヤに心を開いて友達になります。
読んでの通り、展開はベタベタで、どこかで似たようなものを観たような王道展開が続きます。
全10話と短めなのですが、ストーリーに意外性があまり感じられないため、ロリに興味のない方にはおすすめできない作品だと思います。
ただ、ロリに興味のある方には全編に渡る健康な女子小学生の活躍に、感動の涙が止まらないこと請け合いです。
時代外れのブルマにスク水に、どこの世界線の小学生かと思わんばかりに琴線に訴えかけてきます。
まさに、需要に対する供給であると思いました。
また、終盤はデレた美遊とのソフトレズ展開が待っているので、何も知らずにFateシリーズと思って観てみると性癖こじらせるし、性癖こじれてる人は更にこじれて帰ってこれなくなります。
続編が何作が出ていて、これから順次観ていこうと思うのですが、全て見終わった後"俺どうなっちゃうんだろう"と思うと、恐ろしいようなそうでない別の何かであるような、複雑な気持ちになります。