でこぽん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
全員が青春を謳歌したあのときの夏
この物語は高校生の恋愛ラブコメです。
少しだけSF要素もありますが、それは主軸ではありません。
三角関係どころか五角関係であり、ややこしい恋愛模様なのですが、
登場人物全員が素直で純情でお人よしなので、見ていてすがすがしいです。
主要な登場人物は6人。一人を除いてみんな恋をしています。
おそらく誰もが初恋なのでしょう。
恋して悩んで、悩んで悩みぬいて、勇気を奮い起こして行動して、
そして涙して、また悩む…。
そんな彼ら彼女らを応援してやってください。
主人公は高校一年生の霧島 海人(きりしま かいと)。
両親がいない海人は姉と二人暮らし。
8mmカメラでの撮影が趣味の海人は、ある日、着陸する宇宙船に遭遇し、吹き飛ばされて意識を失います。
その海人を助けたのがヒロインの貴月 イチカ(たかつき イチカ)。彼女は宇宙人ですが、海人の容態を見るために留学生として海人と同じ高校に転入し、海人の家に下宿することになります。
そして、海人に恋している谷川 柑菜(たにがわ かんな)、海人の友人で柑菜に恋している石垣 哲朗(いしがき てつろう)、柑菜の友人で哲朗に恋している北原 美桜(きたはら みお)、さらにはイチカの友人で謎の組織に属している山乃 檸檬(やまの れもん)が加わり、みんなで映画を撮影することになります。
私は、主人公やヒロインよりも海人の友達の石垣 哲朗の性格にとても魅かれてしまいました。
自分のことよりも友達のために精いっぱい尽くしてしまう…、そんな彼にも幸せになってほしいと思います。
そして、いつも大人しくて内気だった北原 美桜が、ありったけの勇気を振り絞って行動したことに拍手を送りたい。彼女は恋をしたことで大いに心が成長しました。
また、この物語のもう一人のヒロインである谷川 柑菜。彼女は可愛いし性格も良いのに、損な役回りばかりです。彼女の優しすぎる性格が災いしているのかもしれません。
でも、彼女の純粋な心は誰もが知っているので、彼女を愛する男性はきっと現れるでしょう。
あのときの夏は、彼ら彼女らにとって、とても大切な、宝石のように美しい期間だったはずです。
もう二度と戻ってこないあのときの夏
でも、8mmを映写すれば、あの夏の情景が思い出されることでしょう。