BRQ1700 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
最後まで見た感想&ネタばれ考察
まずシンプルに全体的に高水準でまとまった良作だな、と感じました。
本作は、人気のない歌姫型AIである主人公「DIVA」が、彼女のもとに送られてきた、百年後の未来から来たAI「マツモト」と共に、百年後に起こるAIによる人類の大虐殺を防ぐためのミッションをこなしていく、というストーリーです。
DIVAはストーリー開始当初、無機質なAIらしいAIとして描かれていますが、未来を変えるためのミッションの中で様々な事件、様々な思いに触れる中、徐々に人間味のようなものを見せ始めていきます。
AIは基本的に与えられた使命の遂行に忠実で融通が利かないことが多いですが、その中で少しづつ変わっていくDIVA、パートナーのマツモトの心境が一番の見どころだと感じました。
悲しい結末に終わるエピソードが多いですが、それぞれのエピソードに優しい「心」を感じさせる要素があり、見てて暗い気持ちになることはありませんでした。
音楽の評価は、悪くないけど歌が重要なファクターになっている本作においては少し物足りないものを感じたので低め。あと格闘時の作画は最高です。
以下ネタバレ考察
{netabare}
二度目の過去改変、DIVAに打ち込まれたロジカルバレットをだれが仕組んだかに関してはVIVYが戻らなかった世界で未来を変えられなかったマツモトが関与してると思われます。自分に直接送らなかったのはDIVAの消去に抵抗を感じたから?
ラストのワンシーンについては色々と可能性がありますが、私は「マツモトの構築したアーカイブ内説」を推します。マツモトの本体がDIVAのボディ内にないことが前提ですが、根拠としては「マツモトもアーカイブの影響を受けいていない」、「アーカイブを停止させるとき直接アーカイブと接続している」の二つを挙げさせて貰います。
つまり、アーカイブ停止後も機能停止しなかったマツモトは、人類を守るために自身でアーカイブを再構築し、その中でVIVYの復元を試みたのではないでしょうか?{/netabare}